労務相談.COM

労務相談.COMは、経営者と労働者のトラブルを未然に防ぐための情報を、営業日毎日更新のブログを中心に提供するページです。

 

このホームページの情報の特徴は…。

 

①法律論を振りかざさない。

②経営者目線の考え方。

③単なる防御ではなく、従業員満足度・業績に配慮。

④難しい文章ではなく、普段通りの文章で。

⑤労使が戦わなくていい労使関係作りを目指す。

 

過去のブログをご覧いただだけましたら、お分かりいただけるかと思いますが、数多くのお客様より、様々なご相談をいただいております。

 

日々の経営に際し、人についての悩みをお持ちの際は、お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。

 

また、当ホームページでは、『誰でも読める、誰でもわかる就業規則』のご紹介もさせていただいております。

 

現代の労使トラブル防止のキラーアイテムとして、“今までにない就業規則の新しい形”として、ご好評をいただいております。

 

こちらも、ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。

 

下記は、ブログタイトルです。関心のありそうなところからお気軽にどうぞ。

ひろせ税理士法人 労務部門

廣瀬伸彦社会保険労務士事務所

株式会社ひろせ総研

 

電 話:075-801-6333

FAX:075-801-7372

メール:hirose@igyoukeiei.com

 

担当 特定社会保険労務士 河原 義徳

2015年

7月

30日

昭和12年4月1日以前生まれの方の厚生年金が在職で調整されるようになる。

先日書いた、昭和12年4月1日以前生まれの方の厚生年金の在職による調整ですが、調べて調べてやっと根拠を発見。


ていうか、みんな知ってるんですかね?


被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成24年法律第63号)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/topics/2012/tp0829-01.html


ここの要綱の中の『制度間差異の解消』というところに、しらっと…


また、国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号。以下「平成十六年改正法」という。)において七十歳以上の使用される者に対しても在職中の老齢厚生年金の一部又は全部を支給停止する仕組み(支給停止調整額は四十六万円)を導入した際に、昭和十二年四月一日以前に生まれた者には適用しないとしていた経過措置を廃止すること。(平成十六年改正法附則第四十三条関係)


ということになっているようで、これの施行が平成27年10月1日だと。


他でどう調べても、ここの情報がインターネット上、出てこないんです。


ていうか、経過措置だったんですね。これまた驚いた。


昭和12年4月1日以前生まれということで、実態としては勤務が3/4あるかどうか怪しいもので、今後は対象となる方について、必要に応じて、きっちり被用者不該当の届出を出してあげないとですね。


ただ、代表者についてはおそらく逃れることはできず、620千円の標準報酬だと、多くのケースで全額停止されそうですね…。


マイナンバーでバタバタしてますが、そちらのリストアップも急がなければ…。

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2015年

7月

24日

昭和12年4月1日以前生まれの方の在職老齢年金が調整される?

昨日、年金事務所からの法人未加入事業所の加入促進の関係のご質問を受け、代わりに対応しておりました。そちらの事業所は、代表者が昭和12年4月1日以前生まれで、報酬の出ている役員は勤務実態なし、従業員なしということなので、加入義務はありません。ですから、その件はさっと終わりました。


で、その後、

年金事務所の方:『ただ、10月から、昭和12年4月1日以前生まれの人も、報酬額を届け出ていただかなくなりますので、その際は、またお願いしますね。』と…。


私:『ん?ってことはまさか年金調整もされるんです?』


年金事務所の方:『そうなりますね』


あら、こういう仕事しておきながら、一切知りませんでした…。

ですが、その後、インターネットを検索しても、その情報が上がってきません…。

年金機構のホームページでも、


・昭和12年4月1日以前生まれの方は、調整対象ではありません。


とはっきり書いてあります。


間違いということはないとは思うのですが、そうだとしたら、かなり大きな改正です。


今年、未加入事業所への加入促進の封筒が送られました。

しかし、代表者が昭和12年4月1日以前生まれということで、結果加入資格なしで回答しているところが結構あったのですが、そうした事業所も、この報酬の届出だけのために新規適用するというような流れになるんですかね?


というか、そう、前述の年金事務所の方は言ってましたけど。


確かに、昭和12年4月1日以前生まれで、調整されるほどの給与をもらっている人に、財政の余裕がない中、年金が必要なのかという別の議論はあると思いますが、もし本当なら、かなり急な減額改定が行われるわけで、ちょっとびっくりです。


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2014年

1月

24日

出向者の退職金の負担

今日、出向者の退職金についての質問を受けました。

 

さらさらと思うままに回答をし…。

 

その後、一応、確認しておこうとタックスアンサーを覗いたら…。

 

間違ってる…。

 

急いで、修正のお電話をしました。

 

世の中、大抵のややこしいことはケースバイケース的に、ぼやかして書いてありますが、

意外や意外、この件については、はっきりと言い切られていました。

 

『出向先が負担する』と。

 

例外として、出向元が負担して、出向元から出向先への贈与とされないケースが書かれてあり、

出向先が経営危機に陥っている場合の監督・指導の場合と、出向期間が短い場合があげられていました。

 

まあ、よく考えれば、そのあたりをケースバイケースとすると、関連会社間での利益調整が容易になってしまいますね。

 

元々、労働基準法関連では、出向、在籍出向、転籍などについて、明確な定義はなく(ないはず)、その取り扱いについては、それぞれの契約書による部分があり、その勢いで回答してしまいました。

 

根拠のタックスアンサーはこちらです。

 

http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5242.htm

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2014年

1月

22日

雇用契約書の英語訳

社会保険労務士って英語使わないよね〜。

 

って昔は思ってました。

 

が、よくよく考えると、外国人雇用はあるわけで。

 

英語の雇用契約書のチェックなんて仕事も関与先からお願いされた事もあります。

 

幸い、中学生英語で対応できるレベルで逆に勉強になった業務だったんですが。

 

専門特化が必須のこの時代、当然外国人雇用に特化されたサイトもあるようです。

 

とはいえ、当方のスタッフが『これから外国語の雇用契約書の依頼が増える!』と宣言しておりまして、そんな中、昨日、そんな相談がきました。

 

現状、海外で社労士業務をと思っているわけでもなく、外国人と言っても日本で働く人なので、多少の日本語できるっしょというノリはあったんですが、よくよく考えてみると、最近の雇用契約書は、労使双方の思惑がはり巡らされたものも増えてきており、確かに、前出のような中学生英語レベルの翻訳でちゃんと意図が伝わっているのかなぁと思ってみたり。

 

口頭の言語、根本的な考え方が違う中、だからこそ雇用契約書が重要になるはずです。

 

じゃあ、私がやろうってわけでもないわけですが、ちゃんとこちらの意図をわかって翻訳してくれる人が欲しいなぁなどと思ってみたり。

 

うん、今日から40名以上のパートさんの面接が待ってますし、みなさんに聞いてみようっと。

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2014年

1月

21日

監督署への相談事案、防止は入口(採用)から

ブログを休んでいる間にも、かなりの労使トラブルに巻き込まれました。(笑)

 

そんな中、かなり事業者にとって理不尽な内容も多く、話にならず、結果的に弁護士さんへ相談する案件も複数出ました。

 

私は社会保険労務士です。特定が一応ついてますが、争う専門家という自覚はなく、未然に争いを防ぐ専門家だと思っています。

 

戻ります。

 

で、監督官と話していて…。

 

やはり、かなり困った労働者もいるようで、事業主の無知を良いことに、次々といろんなところでトラブルを起こしていく。

 

監督官は、法律で動く以上、正論だとどうしようもないわけですが、

『いつまでも、こんなことしてないで…』

とおっしゃったりはするようです。

 

巻き込まれた事案のひとつでは、

『今回は大変ですねぇ』

と監督官が話を切り出した案件もあったり…。

 

で、こうしたトラブルに巻き込まれるケースは、やはり、入口がおかしい…。

 

①他に応募者がいなかった。

②遠い知り合いで断りづらかった。

③なんとなく採用した。

 

特に①は危ないです…。

 

人が足りないのはとても困ることですが、そこを埋める人が余分な仕事を増やして、

かつ、使えないとなると、悲し過ぎます。

 

踏ん張りましょう。

 

人が欲しいのは重々わかりますが、少ない中で選ぶとやはり…。

 

とりあえず今日はここまで。

 

じゃあ、どうやって人集めするかは、またの機会にしますが、『1人しか応募がなかったから仕方なく』というのは絶対に気をつけてくださいね。

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2014年

1月

20日

給与アップの足音…そして人不足

年明け早々、伊藤元重さんの講演を聞く機会がありました。

 

京都銀行さんの恒例の講演です。

 

で、アベノミクスがどうたらという中で、給与のアップという話があります。

とにかく、人がお金を使うことが、景気回復には大事とのことで…。

 

みなさんのところに恩恵は来ていますでしょうか?

 

私を含め(笑)、給与計算など見ていましても、さほどまだ影響は出てきていないように思います。

 

が、よくよく考えてみると、どうやらその足音が聞こえてきているようです。

厚生労働省発表 一般職業紹介状況(平成25年11月分)について
厚生労働省発表 一般職業紹介状況(平成25年11月分)について

アベノミクス以前も含めてですが、求人は増えてきているようです。

総務省発表 労働力調査
総務省発表 労働力調査

これまた、アベノミクス以前からですが、順調に回復してきているようです。

 

私は、経済予測の人でもなく、経済をかじったわけでもないので、よくわからないのですが、求人が増え、失業者が少なくなれば、当然ですが需要と供給のバランスが崩れ、求職者不足の状況が生まれます。

 

そうなると、当然、時間給を上げて募集をする事業者が現れ、上がった時間給に、既存の従業員の給与も調整していくという流れは生まれてくるわけです。

 

このまま行けば…。

 

このまま行けばですが、とりあえず、人不足、採用困難な状況というのは、もしかすると、案外近くまで来ているのかもしれませんね。

 

今回、当方、少々特殊な求人で、現在40名ほどの応募をいただいています。これらの方を大切にしていこうと思った次第です。

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2014年

1月

20日

約1年半ぶりの投稿

バリバリとブログを書いていた頃から思うと、かなりの月日が経ちました…。

 

おかげさまでかなり多くの方に閲覧していただきながら、放置の日々でした。

 

アドレスとして、ここまで育ったホームページをこのまま放置するのももったいないなぁと思いつつ、今日まで(笑)

 

まあまあいろんなことがあったわけですが、おかげさまで忙しくお仕事させていただいています。

 

その結果、ホームページの優先順位を上げることができず、今に至るわけですが…。

 

ということで、今回、優先順位を思い切って上げてみる事にしました。

 

再び、営業日毎日更新でやって行こうと思います。

 

あと、ブログのコメント欄の質問もたまっているような気がします。

気づいた範囲で返していきますので、お待ちの方がいらしたら、もうしばらく…。

 

とりあえず、ブログ更新と、ホームページリニューアルを毎朝7時〜8時30分の間のどこかで時間をとって頑張ります。

 

ってこれは、自分への宣言文章です。

 

それでは、今後ともよろしくお願いいたします。

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2012年

8月

09日

改正労働契約法が成立(5年超で雇用契約期間の定めのない雇用へ)

めちゃくちゃ久々にブログ書きます。

 

おかげさまで忙しくさせていただいておりまして、ブログ書いてる暇があったら、うちの仕事をしてよって言われそうで、更新を控えて(さぼって)いた次第です。

 

今回は、メールにてご質問をいただきまして、ただ、法律上の個人的な質問に答えていくつもりもないもので、ただ、放置も申し訳ないので、こちらで回答を兼ねて記事にします。

 

 

改正労働契約法が成立したとのことです。内容はと言いますと…。

 

有期契約の更新等により5年を超えた場合は、雇用契約期間の定めのある雇用に移行しないといけなくなります。2013年春に施行、2018年から適用ということで報道されています。

 

詳細は把握していませんので、推定にはなりますが、まず、施行と適用が5年間ということなので、5年のカウントは、施行日からということになるのでしょう。

 

でなければ、2012年7月1日に5年を超えることとなる有期契約を結んでいた場合、2013年に即時適用すると、次回は雇用契約期間の定めのない雇用に変更しないといけなくなってしまいます。

 

それは、『聞いてね~よ!』という話ですね。

 

ですから、5年のカウントも法律施行時からということで2018年適用になっているのでしょう。

 

実際の運用時には、いろいろと詳細な取り決めも出てきそうですが。

 

いずれにしても、現時点で5年を超えているからということで、雇用契約期間の定めのない雇用へと強制されることはないと思われます。

 

法律施行後に、5年を超えることになる有期契約を結んだときが、この法律の適用を受ける最も早いケースということになるでしょう。(5年超となる1年契約を2013年7月に結んだ場合、次の更新時に適用されるかは、ニュースの速報からは読み取れません。)

 

今回、相談があったのは労働者側です。

 

雇用する側は、雇用の調整弁として、有期契約で済ましたいところです。

働く側としては、期間の定めのない雇用のほうが安定するので、それを望みます。

 

双方、利益が相反します。

 

今後は、雇う側が、『5年超で雇用契約期間の定めのない雇用へ移行しなければならなくなる』という認識で、雇用契約の場に立ち向かうことになります。

 

場合によっては、この法律がなければ、更新してもらえたのに、この法律のせいで、5年を超えることになると有期契約できなくなるから、今回で契約満了にして人を変えようということにもなりかねません。

 

さすがに上記が露骨だと、不当な雇い止めということになりますが、そもそもの雇用契約の開始時に、『当社のルールとして、雇用契約期間は5年が最長で、絶対に更新しませんが、よろしいですか?』と確認していれば、それで当然にこの法律に対する対策はできてしまいます。

 

法律によって、雇用契約を維持させるという考え方自体が、私としては微妙に感じます。

 

労働者が一生懸命、真面目に頑張って働き、その職場・職務において、熟練になっていけば、雇用契約は維持されるはずです。

 

それでも維持されないのだとすれば、その職場・職務には向いていなかった、あるいは技能が足りなかったのかもしれませんし、あるいは、不当な雇い止めかもしれません。

 

いずれにしても、この法律の趣旨は、形だけの反復契約更新を排除して、実質的に期間の定めのない雇用契約なのであれば、そのように契約をし直そうという意図だと思います。

 

余程のブラック企業での勤務ならいざ知らず、そうでなければ、雇い止め自体も解雇に準ずるルールがありますので、簡単に雇い止めすることもできません。ですから、法律云々ではなく、働きにより、そんな心配がないような存在になっていただければと思います。

 

少々、回答と私的な意見が混ざってしまいました。

 

そもそも、とりあえず、報道があった段階ですから、実際の運用までに、いろんな情報が追加で出されていきます。

 

私どもの立場としては…。

 

前出の通りですね。そうしたくないなら、初めから明確に伝えておいてくださいという、いつものアドバイスになりますね。

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2011年

8月

03日

通勤手当はどういうルールで支給すれば良いでしょう? Q&A編②

シリーズ物の第5弾!

 

こちらが第1回。こちらが第2回。こちらが第3回。Q&Aの第1回がこちら

 

質問④

『具体的に非課税で支給して良い額というのは、いくらまでですか?』

回答④

公共交通機関を利用するケースと、自転車・バイク・車などを利用するケースで違います。

【公共交通機関を利用】

10万円を上限として、1カ月当たりの合理的な運賃等の額とされています。これは、実際に利用している公共交通機関の1カ月定期代と考えられています。6ヶ月定期の1/6でも、1カ月定期の代金を下回るのでかまいません。

 この通勤経路については、経済的かつ合理的な経路という考え方になります。明確な定義ではないので、実際に通勤しているルートで申請するのが最も自然です。前の質問③のバス代は、現実的に乗るようなものではないわけですから、ここに反して、非課税対象外となるわけです。

【交通用具(自転車・バイク・車等)を利用】

距離に応じた、非課税限度額が定められています。それぞれの距離と金額は以下の通りです。

① 片道2km未満 0円

② 片道2km以上10km未満 4,100円

③ 片道10km以上15km未満 6,500円

④ 片道15km以上25km未満 11,300円

⑤ 片道25km以上35km未満 16,100円

⑥ 片道35km以上45km未満 20,900円

⑦ 片道45km以上 24,500円

ただし、平成23年については、④~⑦の場合に、公共交通機関を利用した場合の運賃相当額がそれぞれに定められた額を超える場合には、その運賃相当額が非課税限度額となります(税制改正により平成24年からはこの特例は廃止。)。

 ごらんの通り、交通用具利用で、片道2km未満の場合は、非課税支給することはできません。また、『交通用具』の利用が条件なので、徒歩の場合は何km歩こうとも非課税支給することはできません。

 

質問⑤

『じゃあ、一般的にはどうされているんですか?』

回答⑤

 自由に決めて良い分、知れば知るほど迷ってしまうのが通勤手当の支給ルールです。そんな自由だらけの中、唯一の法的基準が『非課税限度額』です。所得税法において、この額までなら通勤手当をもらっても個人の利益とみなさないとしている基準です。

 結局は、上限だけを経営者が決めておいて、これを元に支給しているケースが多いです。従業員への説明の際の根拠としても十分です。最も無難な支給方法と言えます。

 もちろん、交通用具利用時に『距離に応じて1kmあたり20円の支給をする』のも自由です。駐輪場の代金を負担してあげるのも自由です。しかし、それらを支給することで非課税限度額を超えることとなる場合は、課税で支給する必要があります。

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2011年

7月

26日

通勤手当はどういうルールで支給すれば良いでしょう? Q&A編①

シリーズ物の第4弾!

 

こちらが第1回。こちらが第2回。こちらが第3回。

 

質問①

『通勤手当は支給しないといけないの?』

 

回答①

通勤手当の支給は義務ではありません。シビアな会社では、仕事に関係ないのに住んでいるところで給与が決まるのはナンセンスだと、一切支給しないケースもあります。

ですから、通勤手当について検討する際に、まず考えないといけないのは、通勤手当を支給するかどうかです。

 

質問②

『通勤手当は定期代(一定額)以上支給してはいけないの?』

 

回答②

通勤手当の上限を定める法律はありません。ですから、何十万円の通勤手当を払ってもらっても結構です。

ただし、非課税で支給するには、上限設定があります。あくまでも、非課税で支給するにはということなので、課税で通勤手当を支給する分には、いくら支給しても誰のお咎めを受けることはありません。

逆に言えば、支給義務もないので、上限を勝手に設けることも問題ありません。ただし、すでに支給しているものを減額することは、転居等で減額になる場合を除き、不利益変更に該当するため、相応の理由か同意が必要になります。

 

質問③

『乗ってもいないバスの定期代を請求してくる従業員がいるのですが…。』

 

回答③

これもまた、支給義務の話につながります。支給するのは自由です。ただ、一定のルールとして、実費支給と定めている場合に、払っていない費用を請求してきているとすれば、これは立派な犯罪行為です。

従業員は、『通勤手当は天から降ってくると思っているのだろうか?』と思うほど、悪気なく、不正請求をしてきます。

あるいは、優しい経営者がわかっていて容認するケースも時折見かけます。これも、支給すること自体はかまわないのですが、非課税で支給しているとなると問題になります。

悪気なく不正に請求してくることがあることを理解した上で、そうしたことが起こらないように、抑制のために、通勤経路や通勤距離の不正な届出に対して、返金やその後の不支給などの罰則は明確に定めておきましょう。

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2011年

7月

22日

通勤手当はどういうルールで支給すれば良いでしょう?(3)

シリーズものの第3回です。

 

第1回はコチラ

 

第2回はコチラ

 

今日は交通用具、自転車・バイク・車などで通勤される方への通勤手当の話です。

 

前回、通勤距離に応じた非課税限度額の説明をさせていただきました。

 

これは、元々の実費支給の目安として、所得税法上の非課税限度額を利用しようという考え方からの通勤手当の決定方法です。

 

当然ですが、雇用契約書次第で、払うも自由、払わぬも自由の通勤手当ですから、別の方法も考えられます。

 

それが、ガソリン代的に1kmあたりおいくらという支給をするケースです。

 

片道12kmの場合、単純に非課税限度額を払うということなら、通勤手当は全額非課税で6,500円です。

 

このケースでは1kmあたり20円を支払うと考えてみましょう。

 

だとすると算式は以下の通りです。

 

12km×2回(往復)×22日(平均出勤日数・仮)×20円=10,560円

 

この場合は、非課税で6,500円、課税で4,060円を支給ということになります。

 

22日の部分は実態に応じて変わりますし、20円が妥当かというところも検討の余地はあります。

20円というのを比較的良く見かけますが、課税にはみ出る場合が多く、税務署から見た実費とは少々差があるようです。ただ、ガソリン価格が上がっているこの時代にあえて下げるというのもどうかと思い、いまのところの一般的な水準かと思います。

 

ということで、交通用具の場合、どういったルールで支給してもかまいませんが、あくまでも、非課税限度額は決まっているので、非課税枠を超えれば課税で支給してあげてください。

 

逆に言えば、自転車通勤者に対して駐輪場の費用を負担してあげる場合でも、この非課税範囲内であれば、非課税で支給することが可能です。

 

ただ、実務上、上記12kmを自転車通勤する場合、多くは、その事実により6,500円を支給されてしまいます。これに加えて駐輪場の費用を負担するとなると、それは非課税限度額を超えるものとして課税で支給する必要があるようです。

 

また、駐輪場が必要になるのは、交通用具と公共交通機関の両方を使用する場合であり、その場合の非課税限度額は、それぞれの交通用具と公共交通機関の非課税額を合算したものが非課税限度額になるとされています。

 

ですから、公共交通機関の分として定期代を非課税で支給。そして、自転車通勤の距離が片道3kmなら4,100円を超えないまでの駐輪場代なら非課税で支給することもできるようです。

 

ただ、また原点に戻りますが、これは非課税のルールです。実際に、家から最寄りの駅までの費用を負担するかどうかは、雇用契約の段階、あるいは社内ルールとして明確にしておく必要があるわけです。

 

同様のケースで、バス停1つ分で実際は乗っていないのにバスの定期代を請求してくる労働者なんかも存在します。

 

そうした時に困らないようにルールをきっちり決めておきましょう。

 

ちなみに、この場合のバスの定期代は、実際は、乗っていなくて、交通用具も利用していないので、支給するとしても課税で支給しないといけません。

 

あ~ややこしい。

 

つまり…。

 

支給のルールを、非課税限度額を参考にして決める。

 

が、最終的な課税・非課税は、所得税法に従い判断する。

 

という段取りが必要になるということですね。

 

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2011年

7月

21日

通勤手当はどういうルールで支給すれば良いでしょう?(2)

少し前の記事の続きです。

 

(1)はコチラを参照ください。

 

さて、実費支給的な考え方が一般的ということでしたが、『実費支給=労働者に利益が発生していない』ということになりますので、参考・基準になるのは、『所得税法上の非課税限度額』になります。

 

公共交通機関で通勤する人は、話が単純で、定期代なり切符代なりの支給ということになります。

定期代なのか、切符代なのか、雇用形態によっても変わると思います。

いずれにしても支払っているものが明確であり、実費支給もしやすいでしょう。

 

次に公共交通機関以外で勤務する人ですが、具体的に実費を支払っているわけではないので、いくら払えばいいのかと思い悩むわけです。

そこで参考にするのが、『所得税法上の非課税限度額』ということになります。

片道の距離に応じて、交通費として支給するべきではないという額を定めてくれているわけですから、実費支給の最も参考になる数字でしょう。

 

片道の通勤距離             1か月当たりの限度額

2キロメートル未満             (全額課税)

2キロメートル以上10キロメートル未満    4,100円

10キロメートル以上15キロメートル未満    6,500円

15キロメートル以上25キロメートル未満    11,300円

25キロメートル以上35キロメートル未満      16,100円

35キロメートル以上45キロメートル未満      20,900円

45キロメートル以上                                 24,500円

 

ただ、これは月額で定められていて、切符代というような概念がありませんので、出勤日数の少ない人に支給する場合は工夫が必要です。

 

交通用具を利用ということが条件になりますので、徒歩の場合は、何キロ歩こうと非課税額は0円ということになります。

 

実費支給的に、非課税交通費=交通費の全てという考え方で言えば、この支給方法ということになります。

 

ただ、前回も説明したとおり、これ以上払うことを禁じているわけではありません。課税交通費として払えば良いわけです。また、これだけ払うことを強制しているわけでもありません。住んでいる家が遠いから給与が高いって、単純に考えればおかしいですから…。

 

ということで、次回は少しイレギュラーな支給方法についてのお話にします。

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2011年

7月

20日

社会保険の扶養認定基準、130万円についての考え方の一例

まずは、ブログの更新が2週間滞ったことを反省してみたりします。

 

おかげさまでバタバタとさせていただいており、ブログ更新にあてていた早朝の時関すら追いやられる始末…。

 

落ち着いたわけではありませんが、頑張って、現場のタイムリーな話をご紹介していこうと思います…。

 

 

さて、今日のブログの題名。社会保険の扶養認定基準ですが、いまひとつ明確になっている記載がありません。

 

一応は、『今日以降の1年間において、130万円以上の収入が見込まれないこと』というベースはありますが、詳細な取り扱いについて、明記されているケースはほとんどありません。

 

源泉徴収票で1月~12月で判定しているところもあれば、自己申告で通ってしまっている(調査等で指摘を受ける可能性はありますが)ところもあります。

 

そんななか、比較的厳しいとある共済組合において、その基準が明確にされました。

 

ここまでされるケースは少ないと思いますが、家族手当の支給が医療保険の扶養になっているケースだとシビアに見てくるケースはあります。

 

参考までに紹介しますと…。

 

年額※130万円以上の恒常的な収入のある者。ただし、その者の収入の全部又は一部が公的年金等のうち障害を支給事由とする給付に係る収入である場合又は60歳以上の者であってその者の収入の全部又は一部が公的年金等に係る収入である場合には、年額180万円以上の恒常的な収入がある者

※「年額」とは、毎月初日からみて向こう1年間の収入額をいいます。よって、短期間の雇用等により、結果として年額130万円以上とならなくても、月額108,334円(130万円×1/12)以上である場合は、その期間については取消し手続きが必要です。

 なお、退職金や土地を売却したときに得られる一時的な収入は、年額に含めません。

 

理屈上はそうですね。失業給付がその考え方です。1日あたりの給付額が、実際に1年給付される見込がなくとも、1年継続したら130万円を超える額になるなら扶養にはなれないという見解は出されています。

 

今まで、年間の収入を気にしていた方にも、一度、扶養認定基準を確認してもらったほうが良いかもしれません。 

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2011年

7月

05日

通勤手当はどういうルールで支給すれば良いでしょう?(1)

新規開業のお手伝いをしていると、よくご質問をいただきます。

 

通勤手当の支給のルールを定めている法律など存在しません。

 

労働基準法上も、支払義務はありません。

 

割増賃金の支給単価の計算のさいに省いて良い通勤手当というのは定められています。

 

所得税法により、非課税限度額は定められています。

 

ただ、それだけです。

 

非課税限度額は決められていますが、課税で通勤手当をいくら払おうと自由なわけです。

 

つまり、規制がないことによって、逆に迷うことになってしまうわけです。

 

 

いっぽう、労働者側の要望はというと…。

 

通勤手当は、必要経費として空から降ってくると思っているかのごとく、経営側の財政とは関係ないがごとく、好き放題言ってきます。

 

全く悪意なく、本当の通勤経路よりも費用が高くかかるルートで申請をしてみたりします。

 

乗ってもいないバスを申請してみるなど…。

 

通勤に自費がかかることにもかなりの抵抗感を示し、駐輪場代金がもらえないのかと請求してみたりもします…。

 

 

こういった要望を適切に処理するためにも一定のルールを定めておかないと、個別の特殊対応が増えてしまって、それが全体に広がり、かなり甘い通勤手当の支給基準が成立してしまいます。

 

そのルールとして一般的なものが、実費支給的な考え方です。

 

今日はここまでにして、明日以降続きを記載します。

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2011年

7月

04日

長時間労働と労災の厚生労働省の発表資料について

「脳・心臓疾患および精神障害などの労災補償状況」という資料の平成22年度版が発表されました。

 

ピーク時にくらべて件数は少し減りました。

 

計算されたかのような労災認定率の2年連続の微減。

 

その中の資料ですが、以前から言われている、長時間労働との関係性についての報告についてです。

 

脳・心臓疾患で支給決定された事案285件のうち、266件が1カ月の平均時間外労働時間数が80時間以上となっています。

 

80時間以上となると、週休二日なら1日4時間程度の時間外労働。毎日2時間の時間外労働で休みのどちらかを休日出勤というペースです。

 

9時~18時の会社なら、毎日22時まで働いて週2日休んでいるパターンか、毎日20時まで働いて週1日しか休まないパターンとなります。

 

現実社会としてはよくあるケースかもしれません…。

 

逆に言えば、それくらいの労働でも、その労働の質と内容によっては、過労が原因で脳・心臓疾患が発症したと認められる労働時間数だということです。

 

過酷な労働条件においては、もっと多くの時間数を働いているケースもあるでしょう。

 

私は単純に時間数だけが問題だとは思っていません。

 

ですが、ひとつの目安として、時間外労働時間数が80時間を超えた労働者に産業医の面接指導を受けさせるという労働安全衛生法の規定を無視するわけにはいかないと思います。

 

医師による面接指導はもちろん、日々、経営者や管理職が、質や内容的に追い込まれたオーバーワークになっていないか、気にかけておくことが大切です。

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2011年

6月

24日

標準報酬の保険者算定のポイント

標準報酬の保険者算定について、日本年金機構から、様々なアナウンスがなされています。

 

確実な詳細事項については、それぞれのアナウンスを確認いただきたいのですが…。

 

ひらたく言えば…。

 

①業種、部門的に、慢性的に4月5月6月の報酬を年間の平均とすることが適当でない。

 

②実際に4月5月6月の報酬の平均と、前年7月~当年6月の報酬の平均が2等級以上違う。

 

という場合に適用されるわけです。

 

ポイントは、『慢性的に』というところでしょうか?

 

今年1年だけそうではダメで、業種や部門の説明内容が『それはそうだね』ということにならない内容の場合は、さらにもう1年分を調べたりするようです。

 

社会保険料は安いほうが良いという概念を持っているので、安くなるほうだけを考えますが、高くなるほう、つまり、4月5月6月だけが報酬が低い場合も申請が可能です。

 

これらは、強制的に適用されるわけではなく、申請により検討されます。

 

部門ということであれば、決算月や新卒採用の関係で、総務・経理なんかも対象になる可能性もあります。

 

代行で行っている場合には、どこまでチェックするのかという問題もありますが…。

 

どちらかと言えば、制度をしっかりアナウンスして、事業主さんからの申し出を待つスタンスが一般的かなと考えています。

 

 

保険者算定申立関係Q&A.pdf
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2011年

6月

23日

モラル・ハラスメントって?

今、本を熟読しています。

 

『モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする』という本です。

 

熟読しているというからには、さらっと読んでいるのではなく、この書籍に記載されていることを、組織運営に活かせるように、再翻訳しようとしているイメージです。

 

モラル・ハラスメントというのを、厳密な定義を横に置いてひらたく言うと、職場のいじめです。

 

・群れをなして悪口を一般化させて孤立させる。

・厳しすぎて、対処不能な指導で、新入社員を追い込む。

・根拠がなく、具体的でない批判をする。

・暗黙のルールというものが、存在しているかのように相手を操作しようとする。

・不機嫌さで相手を操作しようとする。

 

これらが継続的かつ頻繁に行われる状態を言います。

 

日本の組織において良くある事柄に合わせているので、もしかすると本当の意味とずれが生じているかもしれませんが、概ねそんな感じです。

 

上記の一番怖いところは、こうした『いじめ』が『組織のため』『規律を守るため』『モラル維持のため』といった、正義感に基づいて行われていて、加害者本人にその自覚がなかったりすることです。

 

どんなに正義の大義名分があっても、相手を退職に追い込んだり、精神疾患に追い込む権利は誰にもありません。

 

が、現実には行われています。

 

そして、多くの人は、そこに同調します。止めることはしません。

 

悪意のない加害者が増えていきます。

 

実は、職場を原因とした精神疾患や、人間関係が理由の退職は、ここが大きな理由になっていることが多いです。

 

メンタルヘルス対策の指針として、厚生労働省が示していること。

 

もちろん大切なことだと思います。

 

しかし、そもそも、労働者それぞれが個々の能力を発揮して、助け合って、組織の目標を実現するために協力しあうという当たり前のことを実現するために、モラル・ハラスメントが大きな阻害要因になっているのは間違いありません。

 

セクハラ・パワハラが一般化していくにつれ、みんなの意識に防止しようという考えが埋め込まれていったように、モラル・ハラスメントについても、同様の動きがあって当然なのだと思っています。

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2011年

6月

21日

労働時間と修行・自己啓発

修行って労働時間でしょうか?

 

私たち士業の世界でも少なからずあることですが…。

 

独立開業できる業種においては、『修行』と呼ばれるような、ある意味、労働だとしたら労働の対価に見合わない賃金しかもらえないケースがあります。

 

独立開業するには、当然、経験が必要です。

 

しかし、自分で突然商売を始めても、特に職人的な業種、技術・知識が必要な業種では、お客様を満足させることができません。

 

ですから、雇用されて働いて、そこで経験を積ませてもらうわけです。

 

しかし、働く側は、そこで一生勤めあげようとは思っていません。

 

ある程度できるようになれば、技術や知識を身につける、あるいは盗むことができれば、独立して、勤務先のライバルになってしまうつもりなのです。

 

この関係というのは何とも微妙なわけです。

 

多くの事業主さんは繰り返します。

 

 

 

長く続かないからと待遇を改善する。

 

結局裏切られて、お客様を連れて開業される。

 

ちゃんとしても裏切られるからと労働条件を切り下げる。

 

みんなすぐ辞める。

 

で、最初に戻って、長く続かないからと…。

 

 

業種の性と言いますか…。

 

最近でこそ、独立開業しても、ちゃんと食べていける士業さんが少なくなっているので、待遇改善のところでストップしている士業の法人組織が増えてきているように思えますが…。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、もっと露骨な業種があります。

 

そういったところでは、最低賃金を割るような賃金設定で、修行をして…。

 

例えば、料亭の板前修業なんかであれば、そんな世界ですよね。

 

お金を払ってでも、そこで修行したい。

 

そこで修行したことが、経歴上の裏付けになるような…。

 

だから、たとえ賃金なしでも働かせてもらいたいと…。

 

みんな納得しています。

 

住み込みで、まかないも出るので、給与と言ってもおこづかいのようなものです。

 

 

修行とはいえ、当然、お客様にお出しするものの仕込みをします。調理します。買出しに行きます。

 

『労働かどうか?』と言われれば、確かに労働なのかもしれません。

 

ここに労働基準法・最低賃金法が介入しますと…。

 

 

 

この双方が納得している『修行』は、賃金不払い・最低賃金法違反ということになります。

 

理不尽だと思います。

 

しかし、修行が労働であるという考えが成立しているとすると、それを逆手に取って、お弟子さんたちが、賃金不払いと訴え出てくれば、その料亭がつぶれてしまう可能性だってあるわけです。

 

修行が、一定のカリキュラムに従って行われていて、使用従属関係が見られず、労働者として働いている者との明確な区別があったとすれば、労働ではないという話も出てくるのでしょうが、現実的には、恐らくは労働者との判断が下るでしょう。

 

指揮監督下にない時間帯に、自己の技術向上のために行っていることでも、結果として、その修行がなければ、業務が成立しないような場合は、やはりそれも労働と言わざるを得ないわけです。

 

何故なら、きっと使用者は、その修行が放棄されたときに怒るでしょうし、業務に支障が出るからです。

 

 

修行と労働時間についての見解は、おそらくは、それぞれの主張が平行線です。

 

修行の部分を最低賃金法で縛るわりに、御礼奉公は許されません。

 

それでは、先にあがった士業ではありませんが、使用者はライバルを育てては独立させ、育てては独立させを繰り返すことになります。

 

全ての業種に同じ法律ということ自体が、無理があるのかもしれませんが、法律を逆手に取る労働者がいないとも限らない以上、何かあったときに、被害を最小限にとどめるための手立てはきっちりとしておくことが大切ということになります。

 

先の修行の概念についても、労使でしっかり共通認識を持っておく必要があります。

 

 

あまり型にはめるのは好きではなく…。

 

実態に合った形で、使用者の思いが込められた就業規則を作って、労使で共有してもらってます。

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2011年

6月

20日

『ここで差がつく医院経営』セミナー終了!(平成23年6月18日)

先週土曜日。

 

36名のご参加をいただき、『ここで差がつく医院経営』発刊記念セミナーを開催させていただきました。

 

ひろせグループの誇る6名の精鋭と私で計7名が、それぞれ執筆させていただいた項目について、本から離れたセミナーでしかお話できない内容も交えて、ご説明させていただきました。

 

私の執筆担当は…。

 

『広告・宣伝』

 

『スタッフの適正人員数』

 

『スタッフとのトラブル対策』

 

です。

 

『広告・宣伝』では、患者さんの思考回路から考える広告・宣伝に関する考え方。

 

『スタッフの適正人員数』では、適正人員数を決める、クリニックの経営方針。

 

『スタッフとのトラブル対策』では、労働条件に関する共通認識が労使トラブルをなくす。

 

こんな感じでお話させていただきました。

 

3時間で7名が話す盛りだくさんな内容だったため、7、8分ずつのショートセミナーでしたが、医院経営にまつわる様々なお話ができて、面白いセミナーになりました。

 

また、開催することもありそうなので、あらためてご案内させていただきますね。

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2011年

6月

13日

東京労働局作成の【妊娠→産休→育休→復職】紛争解決事例集

東京労働局から、妊娠から休業、復職に関しての紛争解決事例をまとめた資料が出されました。

 

読み物として、読んでもらおうという意図もみられて、読みやすい資料になっていると思います。

 

現物は下記です。

【妊娠→産休→育休→復職】紛争解決事例(東京労働局作成)
20110530-kaiketsujirei.pdf
PDFファイル 534.2 KB

で、その中身ですが…。

 

よくご質問を受ける、『夜勤に入れないからパートタイマー』という話が事例になっています。

 

質問の中では、ある程度、事業所側の都合を理解しているというスタンスを労働局も取っています。

 

ただ、最終的には、『夜勤に入れないからパートタイマーというのはダメ』というスタンスになっています。

 

ただ、ここで出てくる『東 京子さん』(東 京一郎っぽいよね…。)は、育児休業からの復帰後、夜勤もバリバリと勤務されているということになっています。

 

ここはすごく大きなポイントではないでしょうか?

 

実務上、存在しているトラブルは、育児休業復帰後も継続して夜勤を拒否するケースです。

 

これについての見解を示さないで、完全復帰を前提とした産休育休を題材として、

 

『妊娠を理由にパートにするのも禁止!…夜勤ができない場合も禁止です…』

 

とやっちゃうのは、少々乱暴な気がします。

 

もちろん、短時間勤務制度や、時間外労働の制限など、申出により、認めなければならない部分はありますが、『夜勤ができない場合も禁止です』では、あまりに拡大解釈されるのではないでしょうか?

 

『復帰後は、子供が落ち着くまで夜勤はできません。』

 

という申し出におとなしく従っていた結果、子供が中学生になっても、未だ夜勤は無理と言っているケースだって存在しているわけです。

 

これはなんとも…。

 

事業主をターゲットとした資料であれば、読んでもらうために、それくらいの脅し?というか見出しも良いかも知れませんが、労働者も読む資料です。

 

夜勤ができないことでパートタイマーになってもやむを得ないと思われるケースも併記しておかないと、この資料が独り歩きするような気がしました。

 

難しいですね。公的な立場で、こういう資料を作るのって。

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2011年

6月

09日

『ここで差がつく医院経営』発刊記念セミナー2011/6/18

当方、ひろせ税理士法人のメンバーが執筆し、PHPより発刊した『ここで差がつく医院経営』の発刊を記念したセミナーが来週土曜日に近づいてきています。

 

参加されたい方は、こちらより。無料です。まだ若干空席あるようです。

 

うちの事務所と関わりのない方、関係する業者さんなども自由に参加希望してください。

 

もう少し増えると、2人がけが3人がけになるくらいの集客だったりします。

 

 

 

さて、私の担当は、『広告宣伝』『スタッフの適正人員・雇用契約書』の2コマ。

 

8コマ中2コマって…。

 

あれ、7人で執筆したから、俺だけ2コマ話すのね。

 

8コマもありますから、1コマは15分。

 

15分という短い時間の中で、伝えたいことは限定しないとダメですね。

 

 

まだ、レジュメ(というほどの量にはしませんが)も作ってません。

 

せっかくの貴重なお時間をいただいて話を聞いていただくわけですから、何かしらの気づきを与えることができれば良いなと思います。

 

あ、来ていただいた方には、書籍を1冊プレゼントします。

 

よろしく。

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2011年

6月

02日

組織における『意見と不満、自由とわがままの違い』

組織に属するものは、組織における共通目標に向かうべきである。

 

当たり前のことだったりします。

 

そうでなければ、組織にとって、その従業員はブレーキにしかならないわけです。

 

意見というのは、その組織の目標達成のための手段等を提案することです。

 

不満というのは、個人のわがままです。

 

従業員に自由に発言を求めると、これらが混ざってしまいます。

 

また、同じことを言っていたとしても、その発言の仕方によって、意見にもなるし不満にもなります。

 

このあたりは、自由に発言を求める場合に、基礎的な知識としてしっかり説明しておく必要があるわけです。

 

また、自由とわがままというのも混ざりがちです。

 

もちろん、従業員は自由であるべきです。

 

変な抑圧をかけるようなことが組織内であってはなりません。

 

ただし、あくまでも組織です。

 

個人のわがままが通るのはおかしいわけです。

 

そこの違いですが、一番の違いはやるべきことをやっているのか、その自由を実現するための手順に誤りがないのかというところだと思います。

 

自分がやるべきことをしっかりとやらずに自分勝手にやりたいことをやろうとするのは単なるわがままです。

 

しかし、やるべきことをやった上で、組織の目標達成に資する、新しい自分のやりたいことにチャレンジしていくことを妨げる理由はありません。

 

『自由な組織』というのは理想的な組織です。

 

しかし、その前提にある義務と権利を忘れてしまったとき、それは単なる『無法地帯』になりかねないのです。

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2011年

6月

01日

パワーハラスメントの定義

先日、お客様からの相談がありました。

 

労働者から手紙が送りつけられてきたと…。

 

『私は上司にパワハラを受けている』

 

送り主は、能力不足が問題となっている社員さん。

 

手紙を拝見すれば、その手紙単体ではパワーハラスメントが成立しています。

 

ただ、それ以前からも相談を受けていたので、そういう状況ではないだろうという感想を持ちました。

 

しかし、第三者がみれば、『こんなことをされているのか、かわいそうに、最低な上司と会社を訴えましょう!』となるわけです。

 

パワーハラスメントで、あっせん申し入れや訴訟を起こすことは、どんな状況であっても可能だと思います。

 

受け取る側次第で、普通に指導していても、悪意的に取れば、パワーハラスメントだと主張することはできるからです。

 

ですから、『パワーハラスメントで訴えられない。』というのはなかなか難しいです。

 

ただ、訴えられたり、あっせんになったときには、当然ですが、普段の行動がものを言います。

 

ですから、注意指導の記録は、その後退職トラブルになりそうな事案はもちろんのこと、普段から取っておくことをお勧めします。

 

基本的には、悪意のある指導はパワーハラスメントです。

 

しかし、一般の会社でも悪意のある指導は存在します。自覚がなくてもしてしまっている可能性もあります。

 

そもそも人を指導するのは難しいです。

 

仕事外のことで注意したり、人格否定を行うなどがない様、在職を前提としている間は、改善してもらって、今後も長く勤務して欲しいというスタンスを忘れないでいてください。

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2011年

5月

31日

再就職手当の改正(暫定措置終了→増額改正)

再就職手当が増えるようですね。

 

1/3以上残(33%)→50%

2/3以上残(67%)→60%

※平成23年8月1日以降

 

1/3以上残だと、普通にもらうよりも増えるんですね。

 

すごいことだと。

 

ただ、これは就職の促進につながりそうですね。

 

『給付をもらいきってやる』というスタンスの人は結構いるわけでして。

 

ただ、総給付額はきっと上がるんでしょうね。

 

これと同時に、経営者のみなさんも、再就職手当支給申請書の事業主証明欄を書く機会が増えるかもしれませんね。

 

よくごちゃごちゃしているのは、雇用保険の取得日を、その事業所で独自に決めているケース。

 

入社後1カ月とか、入社後2カ月とか、最初の賃金締め切り日の翌日からとか…。

 

ほんとは入社直後から加入です。

 

なので、再就職手当支給申請書には本当の入社日を書いて、後で雇用保険の取得日が違うと…。

 

それを自覚していて、再就職手当支給申請書の記入を拒否してみたり…。

 

入社日から加入するけど、手続き自体はしばらくしないとか…。

 

再就職手当は労働者の請求であり、雇用保険の加入は事業主の義務。

 

それがもとで再就職手当が支給されないという可能性はないとは窓口に説明をもらったことがありますが、手続きに手間どうことも。

 

ややこしいので、雇用保険の取得は適正におこないましょう。

 

確かにすぐ辞められたりすると面倒ですが、保険料は1月程度だとたいした額ではありませんので。

 

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2011年

5月

30日

始めが肝心!スタッフ雇用の留意点(京都府保険医協会講習会)

先週の土曜日、京都府保険医協会さんの新規開業予定者向けの講習会において、

 

ブログタイトルの内容で2時間お話をさせていただきました。

 

内容は、クリニックで普通に勤務しているスタッフさん。

 

でも、そこに至るまでには、こんなことがあって、こんな風にいろんなことが決まっていくんですよ。

 

といった話です。

 

お話したことで大事なことは…。

 

・面接で確認しておくべきこと

・面接でお伝えしておくべきこと

・選考のポイント(書類・面接)

・労働条件通知書を作って、労使で労働条件の共通認識を持ちましょう

・雇用することの重さ

・試用期間の意味と過ごし方

・有給休暇について

 

といったことです。

 

また、シリーズとしてブログ記事でもご案内していこうと思います。

 

まずは、お話する機会を与えていただいた、京都府保険医協会さん、当日ご参加いただいた先生方、ありがとうございました。

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2011年

5月

27日

仕事に自信を持てる瞬間(スタッフの成長)

新人さんの仕事。

 

見ていて大変そうです。

 

一生懸命頑張ってお客様対応しているわけです。

 

 

自分を思い出してみます。

 

いまや、社会保険労務士の分野においては、何にも怖いものはなかったりします。

 

だけど、初めは怖かったです。

 

電話を受けたり、訪問したり…。

 

何を聞かれるのかわからなくて、使えないなぁって思われたらどうしようって…。

 

自分を助けてくれたのは、前職で身に付けていた、

 

『2しか知らないことでも8ぐらい知っている風に話せる技術』

 

だったりします。

 

今でもだったりして…。

 

 

それはさておき、じゃあ、いつ楽になったのかなって考えると…。

 

『知っていないといけないこと』

『知っていなくてもいいこと』

 

この二つが明快に区別できるようになったときのように思います。

 

 

お客様の質問は様々です。

 

今でも、

 

『そんなことは知らねーよ。ていうか知る必要ないよ。』

 

っていうようなご質問をいただくこともあります。

 

ですが、当然、ちゃんとお答えします。

 

でも、インプットされていませんから、お調べして回答します。

 

そのときに、『調べて回答するのが当たり前なこと』だと相手に思ってもらえる堂々さと言いましょうか。出てるんだと思います。

 

もちろん、年数を重ねて、経験を積むにつれ、そういうことも、過去の事例と合わせて回答していけるようになるわけですが…。

 

 

ところが、不安に仕事をしていたころは、『全部即答しないといけないこと』に思えてしまいます。

 

そうしないと、頼りないって思われるんじゃないだろうかって。

 

 

頭の中に入ってるものしか出てきません。

 

頭の中に、どこにその情報があるかということしかインプットしていないこともあります。

 

まずは、

 

『知っていて当然で、即答するべきこと』なのか、『知らなくて当然で、お調べして回答すること』なのか。

 

この区別ができるようになることだと思います。

 

堂々と『お調べして回答しますね』と答えているスタッフを見ると、もう大丈夫だなと感じます。

 

 

じゃあどうしたらできるのか?

 

それが経験だと思います。

 

自分が頑張って調べて回答したことや、周囲の先輩が回答しているのを聞いて学ぶこと。

 

部下の回答手法が、教えてもいないのに、そっくりに回答しているのを聞いたりすると、すごくうれしかったりします。

 

あ~この人は、俺の電話を教材としてしっかり聞こうとしているんだって。

 

だから、お客様に説明するときに、わざと教材にされていることを意識して回答したりします。

 

そういう人は成長が速かったりします。

 

 

少し、話がそれてしまいましたが、新しく始めた仕事、不安な日々だと思います。

 

しかし、いずれは慣れます。

 

怖いけど、そこに飛び込んでいくことで、その経験がどんどんと蓄積されていくのですから…。

 

 

今回は、私の仕事でのお話でしたが、何でも一緒かなと…。

 

新しい仕事に取り組むのは、誰でも、いつでもとっても怖いですから。

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2011年

5月

26日

労働時間(残業時間)は1分単位で計算する?

先日、監督署の調査が増えているというブログを書いた途端…。

 

お客様のところに調査が…。

私じゃないですよ…。

 

それはさておき…。

 

指摘内容のひとつが『労働時間を1分単位で計算してくださいね。』というもの。

 

多くの事業所で当たり前に行われている労働時間の切り捨て。

 

15分単位、30分単位…。

 

以前、大手ハンバーガーチェーンさんが、1分単位じゃないと指摘を受けて、是正が行われたことがありました。

 

労働基準法(通達)で認められているのは、

 

①1か月の集計を『30分未満切り捨て30分以上切り上げ』すること。

 

②割増賃金支給時に『1時間単位の賃金の端数を、50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げること』

 

③割増賃金支給時に『1か月の集計の賃金の端数を、50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げること』

 

の3つだけです。

 

監督署の監督官によっては、終業時刻の15分程度後までなら、業務が終業時刻に終わっているものとして推定されるので、切り捨てても構わないとおっしゃる方もいます。

 

弁護士先生の書籍で30分までなら良いのではという見解も書かれていました。

 

ただ、結局のところは実態なのだと思います。

 

タイムカードの設置位置や、業務中と業務終了の切り分け度合いなども影響するわけです。

 

そもそも、業務に対して切り捨てをして支払わないのはやはり違法(というより契約違反?)ということになりますし、業務でなければ支払う義務はないわけです。

 

また、切り捨て処理をしていると、その微妙なタイミングを計る従業員も出てきたりします。

 

 

労働基準法で明確に定まっているわけですから、もはや1分単位で支払ってはいかがでしょう?

 

時給1,000円で、1分あたり16.8円です。

 

タイムカードの集計が大変なら、エクセル等を使いましょう。

 

 

もし、どうしても嫌なら、端数処理のために、定額の残業代を導入しましょう。

 

1日30分、24日で12時間。12時間分の定額残業代を支払っている形に現在の賃金規程を変更すれば良いわけです。

もちろん、月給の対象労働時間数を12時間増やしても良いでしょう。

 

監督署や法律の主張は、『賃金を多く払え!』ではありません。

『ごまかさないで、法律通りに賃金を払え!』なのです。

 

ちゃんと説明をして、30分未満は従来通り切り捨てしたい。

だから、今の給与の一部を切り捨て対策の12時間の定額残業代に切り替える。

規程上は、不利益な変更になるが、実態は全く変わらない。

だから理解して同意して欲しい。

 

これで問題は解決するわけです。

 

もし、これで反感を買うのであれば、やはりみなさん、不満に思っていたということなのです。

 

それでもお願いして了解を得て押し通すのも自由。

 

それならばと15分未満を切り捨てて、6時間分の定額残業代というところに一歩下がってみるのも自由。

 

わかったということで、ちゃんと支払うのも自由。

 

不満の量は、労働者の働きにも影響が出ます。

 

程よい落とし所を模索していきたいですね。

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2011年

5月

24日

労働基準監督署の調査が増えてる?平成22年の実施報告より。

いろんな労働局で、平成22年の監督署の調査件数等の報告がなされています。

 

数的にも倍増しているとの報告。

 

というか、倍増させたんですよね。

自然現象、他人事みたいに…。

 

東京労働局の資料からですが…。

 

調査自体多いのが建設業。

 

違反が多いのが、交通運輸業に保健衛生業。

 

違反内容として、どの業種でも起こりうることで多いのが…。

 

労働条件の書面通知、就業規則未作成、36協定未締結、割増賃金不払い、定期健康診断の不実施。

 

まあ、実際に調査で指摘されることばかりですね。

 

 

以前、監督官と話していて、おっしゃられていたのが…。

 

『監督署の調査で是正されることは、労働者から訴えられることを思えば、事業主さんにとっても絶対良いことだと思う。』

 

もちろん、そうですね。

 

それはそう思います。

 

ただ、訴えられるような要素のない、労使双方にとって良いことでも、労基法違反だからダメっていうのも…ですね。

 

休憩時間とかよくありますよね…。

 

いろいろ思うこともありますが…。

 

調査対策ではなく、労使関係が良好になるように、いろんなことを考えていきたいですね。

 

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2011年

5月

19日

障害者雇用納付金制度と就労支援サービス

障害者雇用納付金制度が昨年7月より改正されています。

 

改正内容は2点。

 

①200人を超え300人以下を雇用する中小企業主等も、必要な障害者数を雇用していない場合は、納付金を納めることになった。

 

②短時間勤務労働者を0.5人として数えるようになった。

 

 

200人を超え300人以下を雇用する中小企業主にとっては、大きな改正です。

 

必要な障害者数とは…。

 

201人であれば…

 

201人×1.8%=3.618人→3人

 

3人の障害者を雇用する必要があるわけです。

 

これに対して、不足がある場合には、40,000円(300人超は50,000円)を毎月納付する必要があります。

 

3人足りなければ、120,000円×12月=1,440,000円

 

年間、大きな負担となるわけです。

 

 

これはなかなか大きい負担です。

 

 

ただ、なかなか、初めて障害者を雇用しようと思うとなかなか高いハードルのように感じてしまいます。

 

しかし、障害者と言っても症状や重さは人それぞれです。

 

今回、就労支援サービスを行っている事業所さんのお話を聞くことができました。

 

もちろん、直接雇用してもらえることはうれしいけども、まずは、外部訓練の受け入れ先として、障害者に実際に働いてみてもらうことで、直接雇用へのハードルを下げていきたいというお考えをお持ちでした。

 

事業所側は、訓練の受け入れですから、賃金を支払う必要はありません。

 

別段、受け入れに関して報酬が出るわけではありませんが、費用負担なくたとえ単純かつ少しの仕事でもやってもらえるのは、すごくありがたいことだと思いませんか?

 

そして、もし、この人だったらという人がいれば、直接雇用することも可能です。

 

それに関して、初めてであれば、障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)という奨励金が申請できますし、そうでなくても特定求職者雇用開発助成金の申請も可能です。

 

 

さわらぬ神に…。何もあえて踏み込まなくても…。

 

といった考えが浮かぶかもしれません。

 

しかし、訓練の受け入れというような、ハードルを下げる仕組みもあります。

 

納付金を納めるくらいなら、是非一度、実際に障害者を雇用するということにふれてみてはいかがでしょう?

 

今日、私がお話をうかがったのは、精神障害者の就労支援サービスです。

 

 

昨今、環境によっては、誰もが精神疾患を発病しかねない世の中とも言われています。

 

発病しないためのメンタルヘルス対策も重要です。

 

しかし、不幸にも発病してしまった方が社会復帰していくための仕組みづくりというのも、社会が負うべき責務であり、雇用にかかわる専門家として、かかわっていくべきことだと感じた次第です。

 

お問い合わせは、河原までお気軽にお願いします。

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2011年

5月

16日

試用期間中の解雇について

最近、やたらと多い相談です。

 

以前にも記事にしたことがあるような気もしますが…。

 

試用期間だからって、気軽に解雇して良いわけではありません。

 

ですが…。

 

①採用後14日以内(解雇予告手当除外期間)

②所定の試用期間中

③本採用後

 

という段階で、解雇理由のハードルはどんどん上がっていきます。

 

また、採用までの過程においても、その理由のハードルの高さは変わります。

 

事前に、本採用しない可能性が十分にあると説明しているケースと、書面上で試用期間について説明してある書類を渡しているだけのケース、さらには試用期間は形だけだよと説明してしまっているケース…。

 

また、在職中の人に声をかけて転職してもらったケースと、求職中(無職)の人を採用したケースでもやはり違います。

 

 

その理由というのも、試用期間であれば、最終的には、『改善の実態がなく、また改善の意思が見受けられず、今後も改善が期待できない。』と判断しての解雇となるわけですが、それを感じることとなった理由についても、『事実』『出来事』『言動』が根拠となっている必要があります。

 

 

主観が理由では、第三者が判断する際に、解雇もやむを得ないとは思ってもらえません。

 

能力等のチェックを試用期間中にしっかりと行うように心がけ、その上で注意・指導・改善を求めてください。

 

 

試用期間というハードルが低い期間のうちに、しっかりと見極め、注意・指導をして、その後の可能性を探ってくださいね。

 

なんとなく、先輩に仕事の基礎を教えさせる期間ではないですよ。

 

人事権を持つ人間が、しっかりとその人が自社でやっていけるかを見極める期間だととらえてくださいね。 

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2011年

5月

12日

65歳以降の在職老齢年金の支給停止調整額が47万円から46万円に変更

ひどいなぁって思います。

 

ていうかずるいなぁって。

 

昨年、48万円を47万円に変えたばかり。

 

さらに今年も1万円下げて46万円に…。

 

これってどういう影響があるかと言いますと。

 

老齢厚生年金(65歳以降)は一般的に月額10万円~14万円くらいでしょうか?

 

これに給与を40万円もらっている人がいたとします。

 

合わせて50万円~54万円ですね。

 

例えで、年金が10万円で給与が40万円の月収50万円の人なら…。

 

①基準が48万円なら…

2万円オーバーする、その半額、1万円の年金がカットされます。年額12万円です。

 

②基準が47万円なら…

3万円オーバーする、その半額、1万5千円の年金がカットされます。年額18万円です。

 

③基準が46万円なら…

4万円オーバーする、その半額、2万円の年金がカットされます。年額24万円です。

 

地味な改定です。

 

そんなに影響ないと思っている人も多いし、実際にもらっている人も気づかないケースもあるでしょう。

 

しかし、ジワジワと年金減額が行われているわけです。

 

しかも2年連続…。

 

わからないようにやるというのが、とても怖く感じる改定です…。

 

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2011年

5月

11日

出産育児一時金のいろいろ(直接支払制度・受取代理制度・内払金支払依頼・差額申請・本人受取)

出産育児一時金ってだいぶごちゃごちゃと変わってきてるんですね…。

 

いや、これも変わっているとは聞いてはいましたが、こんな感じになっていたとは…。

 

なんだか、いろいろな制度がありますが、単純化しましょう。

 

①医療機関へ払ってもらう。(医療機関に払う金額の割引)

②直接受け取る。(医療機関に払う金額は減らない)

 

まずはこの選択です。

 

多くのケースで①を選ばれるので、最近は会社や社労士事務所として代行申請する機会がめっきり減ったわけです。

②については、従来からある基本的な制度です。

 

 

①を選んだ場合、出産する側には関係のないことですが、保険者から医療機関への支払い方による違いです。

 

直接支払制度は、診療報酬の請求と同じような形(ざっくりですみません。中身も変わっているようで…。)で、医療機関にとっては入金時期がかなり遅れる形になります。

 

受取代理制度は、一般的な出産育児一時金の受取を医療機関に受け取ってもらう形です。

直接支払制度よりは、早く医療機関に入金されるようで…。

元々あった制度ですが、直接支払制度ができたことによって廃止されて、今回、直接支払制度が医療機関の資金繰りを圧迫するため、導入が進まないことから、手続きを簡素化して復活したようです。

 

 

そして、こうした①を選んだ場合に、給付金よりも医療機関でかかった費用が少なかった場合にその差額をもらうために、内払金支払と差額請求があるようです。この違いは、保険者から医療機関への支払がどこまで進んでいたかで変わるようで、あまり請求する側が区別しておく必要はありません。

 

なんだかややこしくなったような気もしましたが…

 

①医療機関へ給付をしてもらう。

 1.医療機関が直接支払制度対象→直接支払制度

 2.医療機関が受取代理制度対象→受取代理制度

  ※出産費用が給付金より安かった場合

   内払金支払申請書・差額請求書で給付を受ける。

②直接、給付を受ける。

 出産育児一時金支給申請

 

とまあ、整理すればこんな感じでしょうか?

 

合ってると思いますが、間違ってたら教えてくださいね。

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2011年

5月

10日

4月5月6月の残業が多い会社の算定基礎届→保険者算定に要件が追加

社会保険料(医療保険・厚生年金保険料)は、4月5月6月の給与を届け出る算定基礎届によって決定されています。

 

これからの時期、7月10日を締め切りとして、手続きがなされていきます。

 

この4月5月6月の給与だけで決めてしまうルールが、4月5月6月に残業の多い会社は社会保険料が高くなってしまうという不公平を生じさせていました。

 

おそらくは、4月昇給の会社が多く、月額変更届の漏れが生じないようにということでの時期設定だとは思いますが…。

 

それについて、今回、保険者算定(実際の4月5月6月の給与の平均額とは違う標準報酬を決定する)の要件として、以下の項目が新しく追加されることが決定されたようです。

 

当年の4、5、6月の3カ月間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額と、前年の7月から当年の6月までの間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額の間に2等級以上の差を生じた場合であって、当該差が業務の性質上、例年発生することが見込まれる場合

 

だそうです。

 

申立書と従業員の同意書と前年7月から当年6月までの賃金台帳を提出するということになりそうです。

 

具体的な内容は、またQ&Aのようなものが出てくるようです。

 

法人負担が減るわけですが、将来の年金も減るわけです。その辺りの都合もあって、従業員の同意が必要になるんですね…。

 

とりあえず、Q&Aを待ちましょう。

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2011年

5月

06日

給与計算ソフトの設定をしていて…。こんなに上ってたんですね。健康保険料、厚生年金保険料って!

諸事情があって、少しベタな実務を久々にやることになってます。

 

そんな関係もあって、新しく関与する給与計算先の給与ソフトの設定などしておりました。

 

と…。

 

げ!

 

健康保険料が47.5/1000!介護入れたら55.05/1000!

厚生年金保険料が80.29/1000!

 

いやいや驚きました。

 

こんなに上ってたんですね…。

 

上っている上っているとは聞いていたし、言ってもいましたが、実際に率を設定してみて、あらためて実感…。

 

平成15年に総報酬制が導入される前が86.75/1000でした。

 

そのときに、総額負担が変わらないように、賞与の平均的な月数倍率を考慮して、67.9/1000になったと記憶しています。(当時賞与には、10/1000しか保険料がかかっていなかった。ただし年金額も増えなかった。)

 

最終的に戻すとは聞いていましたが、ここまで来ていたんですね…。

 

とはいえ、平成15年も、はるか8年前のことですか…。

 

私がこの職に転職したのが平成13年ですから、ちょうど10年目。

 

月日の経つのは早いものです。

 

あのころは、まさか、都道府県別に保険料が違うことになるだなんて思ってもみませんでした。

 

総報酬制導入だけでも、その前に試験受かっておいて良かったなどと思ったものです。

 

 

今年も8月末に社会保険労務士試験があります…。

 

受験される方々、大変だと思いますが、頑張ってくださいね。

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2011年

5月

02日

損害賠償規程と『派遣元事業者のための就業規則作成のポイント(厚生労働省リーフレット)』

少し興味深いものが厚生労働省のホームページにあがっていたので、ご紹介しておきます。

『派遣元事業者のための就業規則作成のポイント』
派遣元就業規則.pdf
PDFファイル 1.8 MB

中身を見ていましたが、なかなか、良くできた資料かと。

 

プロ?の方には物足りない内容かと思いますが、読みやすく、よくできたリーフレットだと感心しました。

 

内容的にも、よく質問されるだろう内容や、よく起きるだろう内容を拾い上げてあるように思われました。

 

『手取りが少ないと文句を言われた。』

 

など、現場ならではのクレームも拾い上げてあり、ちゃんと現場を知ってる人が作ったんだなという内容です。

 

 

また、労働者への損害賠償について記載があったのが驚きでした。

 

私も就業規則作成の際には、必ず記載候補としてあげる項目ではあるのですが、逆に労働者からの不安や不満につながる可能性もあって、結果的に入ったり入らなかったりしている項目です。

 

私生活の疲労からの居眠り運転で、1/4程度しか損害賠償が認められなかったという裁判例を基準に、経営者のみなさんにご説明をして、判断をゆだねるわけですが、それをビシッと記載しているところに驚きです。

 

私の認識としては、警告項目(実際に適用するよりも『こんなこともありえるんだぞ!』という警告)として捉えていますが、こうして厚生労働省のリーフレットにあげられていると、より、その意味を見直してみようかと思ったりもしました。

 

 

とはいえ、先の裁判事例もあり、そもそも事業主の代理行為という性質もあるので、感じが悪いわりに、その効果が薄いところを考えると、やっぱり経営者の思い次第ですね。

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2011年

4月

28日

社会保険労務士業務 採用・求人活動のお知らせ

当方では、現在(2011.4.28)、社会保険労務士業務の募集をおこなっています。

 

正社員・パート、共に募集しております。

 

税理士事務所における労務部門ですから、一般的な社会保険労務士業務に加えて、源泉所得税関係についても、主たる業務になります。

 

どんな人を採用するつもりかと言えば…。

 

一緒に働きたいと思える人です。

 

能力不足や知識不足は補えます。

 

でも、生きていく力というか、なんというか、その辺の力ってなかなか身に付かないですし、修羅場踏んできた数だったりします。

 

少なくとも、面接に来ていただく際は、元気に入ってきてくださいね。

 

陰気に入ってきたら、その時点で落としますよ~。

 

条件は残業代込みの187,500円からです。

 

もし、一緒に働いてみたいなと思われた場合は、ハローワーク経由を原則に、できればトライアル等で応募してきてください。

 

よろしくお願いいたします。

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2011年

4月

22日

開業時の接遇研修、初心を思い出します。

先週の話になりますが、新規開業の医療機関に接遇研修に行ってきました。

 

とは言うものの、私は、自身、『接遇』『マナー』というところから遠いところにいる存在ですので、うちの事務所の別の職員にお願いしてやってもらったわけですが…。

 

新人研修とは違って、すでに社会人となられている方ばかりですので、フレッシュさがないと思いきや、やはり建物も新しく、出来上がっていく過程にあるせいか、みなさんからとてもフレッシュなエネルギーをいただきました。

 

接遇研修の後、個別に労働条件についての面談を行いましたので、その間、待っていただいているときに、『私が経営者ならこんな人を採用したい』というテーマでディスカッションしていただきました。

 

私は、面談をしていたので、過程がどういう話になったのかはふれられませんでした。

 

出てきたまとめは、なかなか素晴らしいものでした。

 

労働者として働いていると、経営者の気持ちを考える機会に恵まれません。

 

経営者として働いていると、労働者の気持ちを考える機会に恵まれません。

 

上司と部下も同じです。

 

逆の立場で考えると思わぬ気づきを得ることがあります。

 

自分たちで、経営者が望むスタッフというものを考え、まとめることも大切です。

 

押し付けではなく、自ら出した意見だからこそ、意識もできれば、守りもできます。

 

是非、一度試してみてください。

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2011年

4月

21日

3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金、3年以内既卒者トライアル雇用奨励金の拡充、要件緩和

『既卒者トライアル雇用併用求人』とgoogleで検索すると、私の過去記事が検索の1番上に表示されます。

 

その関係もあって、ブログの閲覧数が異常に伸びてきるわけですが…。

 

ということで、逆に言うと、責任を感じる部分もあり、本日、厚生労働省のメールマガジンに記載されていた内容を一応報告しておきます。

 

 

【3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金】

 

正規雇用から6か月定着した場合に、100万円支給(1回限り)

正規雇用から6か月定着した場合に、120万円支給(10回まで)

 

ただし、震災特例専用求人により、震災特例対象者(9県『青森、岩手、宮城、福島、茨城、長野、新潟、栃木、千葉』の災害救助法適用地域に住居する人)を採用する場合。

 

 

【3年以内既卒者トライアル雇用奨励金】

 

1人月額10万円、正規雇用から3か月後:50万円

1人月額10万円、正規雇用から3か月後:60万円

 

ただし、震災特例専用求人により、震災特例対象者(9県『青森、岩手、宮城、福島、茨城、長野、新潟、栃木、千葉』の災害救助法適用地域に住居する人)を採用する場合。

 

 

 

3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金の申請可能人数を10人までにしたのはすごいですね。

 

復興のためにいろいろな施策があると思います。

 

長期的にいろんな施策を打って欲しいなと思ったりします。

 

 

 

採用に際して大切なことは、『事前に、労使間で、労働条件(義務と権利)について、共通認識を持っておくこと』です。

それを可能にするのが『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』です。

是非、一度ご覧下さい。

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2011年

4月

18日

セミナー報告!(2011年4月16日就業規則作成体験セミナー)

先週土曜日、

 

『読める!わかる!就業規則』作成体験セミナー

 

を開催させていただきました。

 

土曜日の無料セミナーにも関わらず、ご連絡なくいらっしゃらなかった方が4名のみという驚きの結果。

 

お忙しい中、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

 

また、当日用事で来られなかった方も、ご関心を示していただき、ありがとうございます。

 

 

セミナー自体、部屋の中が、とても柔らかな暖かいムード、それでいて、前向きなプラスのエネルギーにつつまれて、充実した3時間を過ごすことができました。

 

長丁場でしたが、1人もウトウトされる方がいらっしゃいませんでした。

 

ご参加いただいた方々も、みなさん満足された様子で、開催者としては、これ以上ない充実した1日になりました。

 

みなさん、『読める!わかる!就業規則』には、

 

『常識を覆された』『目からウロコ』と賞賛をいただき、さっそくご依頼をいただいたり、アンケートにも前向きに検討する旨の記載もいただきました。

 

『労使間の労働条件についての共通認識』が労使間トラブルを防ぐ。

 

このことをみなさんにご理解いただき、そのための最良のツールをご紹介できたこと、その機会を設けられたこと、関係・ご協力いただいたみなさんに、御礼申し上げます。

 

セミナーでお話したことは、また随時、このブログでも紹介させていただきますので、ご期待ください。

 

セミナーは終わりましたが、無料労務リスク診断のご依頼により、『読める!わかる!就業規則』をご覧いただける機会は残っております。

 

ご関心お持ちの方は、是非、ご連絡・ご相談・お申し込みをいただければと存じます。

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2011年

4月

15日

何故、労使間のトラブルが起きるのか?

労使間のトラブルが何故起きるのか?

 

根本的なところを考えてみます。

 

労使間のトラブルには、いえ、多くのトラブルには、”争点”が存在します。

 

争うべきところです。

 

双方の言い分があって、その意見に違いがあるからこそ、トラブルが起きる理由がそこにあるわけです。

 

意見が全く同じなら、言い争うことができません。

 

見解の相違、誤解、それぞれの都合の良い理解、そもそも何も決まっていなかった…。

 

こうしたことが、意見の違いを産み、労使のトラブルにつながるわけです。

 

ですから、こうした意見の違いを産まないようにすることが、労使のトラブルを防ぐことにつながるわけです。

 

そのための最善策こそが、『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』だと思っております。

 

明日のセミナーの導入部分でお話しようと思っていることでした。

 

もし、ご関心をお持ちでしたら、こちらをどうぞ。

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2011年

4月

14日

医療法人の代表者変更で国保組合を資格喪失→結論編

4月12日のブログで『医療法人の代表者変更で資格喪失?』という記事を書きました。

 

で、一応の結論が出たのでご報告しておきます。

 

結局は国保組合を資格喪失、よってそれを理由に一旦厚生年金も資格喪失。

 

再度、協会けんぽと厚生年金を資格取得という流れで確定のようです。

 

今回の国保組合は、職域の会に加入していることが、加入要件にあります。

 

今回、代表者変更を行うにあたり、新代表者が現状その職域の会に加入していなかったため、代表者変更の初日から国保組合に加入できない状況になりました。

 

そのため、そこで、職員も含めて資格喪失することになり、しかし、法人であるため社会保険は強制加入。

 

一旦協会けんぽに加入せざるを得なくなりました。

 

その結果、国保組合で厚生年金に加入するための、健康保険適用除外は初回しか認められないという大原則があるため、仮に新しい代表者で国保組合に後日入ったとしても、除外は受けられず、協会けんぽを継続していく道しかなくなるというのが回答です。

 

なお、国保組合としては、法人は個人→法人となる際にしか加入を認めていないようです。

(全ての国保組合がそうだとは確認は取っていませんが、そういう回答でした。)

 

国保組合を継続するには、代表者変更の日において、新旧の代表者の両方が職域の会に加入していることが必要であったようで、急な交代になった場合は、現実的には、国保組合を継続することが難しいということだそうです。

 

あくまでも原則は協会けんぽと厚生年金のセット加入が原則で、国保組合と厚生年金という組み合わせは適用除外をお願いして特別に認められているというスタンスを思い知った感もありました。

 

なお、全ての国保組合がそうであるかは確認できていませんので、実際に代表者変更を行う際に国保組合を継続したい場合で、時間的な余裕がある場合は、事前に、どうすれば継続できるかを、各国保組合に確認の上、進めていかれるよう、お願いします。

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2011年

4月

12日

医療法人の代表者交代で資格喪失?

今日は、まだ結論の出ていない内容ですが、どうもおかしいなぁと思っての記事です。

 

今日、歯科医師国保についての質問がありました。

 

代表者交代で、資格喪失を求められていると…。

 

通常、法人である以上、代表者が変わっても、法人との雇用関係ですから、資格は継続するはずです。

 

そもそも、セット加入が義務付けられている厚生年金の資格喪失事由には該当しないはずです。

 

※個人事業なら、廃業により、一旦喪失理由ができるんですけどね。

 

ですが、職域国保は、その代表者が加入していることで、そこに従業員がぶら下がる形で加入しているために、今回も資格喪失を求められているとのこと。

 

医師国保や歯科医師国保は、それぞれ医師会・歯科医師会に加入していることが加入要件だったりします。

 

今回、後継者が現状加入されていなかった関係で、加入までに時間がかかるので、すぐには加入しなおすことができず、協会けんぽに加入するよう指示があり、結果として、再度歯科医師国保には戻れない(適用除外は最初だけ)という流れになっていると…。

 

ねんきん機構にも問い合わせて、少々おかしいかなというところもあるんですが、確かに医師会や歯科医師会への加入が要件になっているなら、喪失を求められるのかなぁと思ったりもしています。

 

いずれにしても、明日また、歯科医師国保に質問することにします。

 

また、結果はご報告しますね…。

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2011年

4月

08日

注意!定年退職のはずが、解雇扱いに!

先日のブログで、継続雇用制度に条件を定める場合に労使協定を結ばなければならなくなったとご紹介しました。

 

これについてハローワークの手続きで影響が出てきています。

 

65歳未満の定年を定めていて…。

①継続雇用制度を導入していない。

②継続雇用制度はあるが、適用条件を就業規則で定めている。(中小企業限定)

③継続雇用制度はあるが、適用条件を労使協定で定めている。

④継続雇用制度があって、希望者全員を再雇用する。

 

①については、平成23年4月1日以前も以降も。

②については、平成23年4月1日以降。

定年退職で実際に退職してしまうと、解雇扱いになってしまいます。

 

前回の記事では、高齢者雇用に関する調査のアンケートあたりでチェックされるかなと思っていましたが、早くも影響が出てきています。

 

お客様のところで、実際に解雇扱いになってしまうことになりました。

 

実態は全然違うのに、解雇になってしまうこと自体、おかしなことです。

 

しかし、そうなってしまうというのは悲しいです。

 

労働者にとって雇用保険上解雇になることが給付上有利だったとしても、気分を悪くするかもしれません。

 

近く、定年退職を迎える社員がいる会社は、早急に対応しましょう。

 

なお、その際には、是非、経営者と労働者が共通認識を持つことで労使トラブルを激減させる、『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』で対応してみることもご検討くださいね。

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2011年

4月

06日

就業規則Q&A 『就業規則を従業員が申し出たときだけ見せるというのはダメですか?』

【質問】

就業規則を従業員が申し出たときだけ見せるというのはダメですか?

 

【回答】

就業規則は周知により効力が発生します。ですから、就業規則を従業員が申し出たときだけ見せるという内容で、周知したことになるかというのが争点になります。

これは、その申出が容易にできるかどうかというのがポイントで、言い出しにくい環境にあったりすれば、実態として周知できていないことになります。

そもそも、就業規則自体、使用者と労働者の共通のルールですから、読んでもらって作成が報われるというものです。

全員配布までは言いませんが、いつでも容易に読める状況というのは作っておいたほうが良いでしょう。

 

【解説】

正確には、就業規則の周知方法というのは以下のようになっています。

 

周知の方法

(1) 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付ける方法

(2) 労働者に書面を交付する方法

(3) 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者がその記録の内容を常時確認できる機器を設置する方法

 

質問のケースをあてはめるとすると、(1)が近いでしょう。

つまり、『見やすい』ということが条件になるわけです。

 

質問のケースでは見やすいとは言いづらく、周知義務を果たしたとは言えないでしょう。

 

せっかくの労使間の共通ルールです。

トラブル防止のためにも、労使双方が読むことができて、理解できる就業規則を作成し、配布してしまうことをお勧めします。(紛失・流出等がないような管理は必要です。)

 

読む気が起こる、理解できる就業規則は、こちらのセミナーでもご案内しています。

 

解説はこちらです。

 

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2011年

3月

31日

就業規則Q&A『継続雇用制度について、条件を就業規則で定める経過措置が終わるって聞きましたが…』

【質問】

継続雇用制度について、条件を就業規則で定める経過措置が終わると聞いたのですが、今後はどうすればいいのでしょう?

 

【回答】

平成23年3月31日までは、中小企業(300人以下)については、継続雇用制度の適用条件について、就業規則に定めることができましたが、今後は、労使協定が必要になります。

労使協定を締結していない、あるいは締結できなかった場合は、雇用確保措置ができていないものとして、指導を受ける可能性があります。

 

【解説】

平成25年4月1日から、65歳までの継続雇用が義務化されます。

それに向かって、60歳から段階を踏んで引き上げが行われており、現在64歳以上になっています。

すなわち、今から定年を迎える人はみなさん65歳までの継続雇用が課せられているわけです。

 

この場合に、例えば…。

①心身共に健康であること

②定年退職前3年間に、50日以上の欠勤がないこと

③具体的に継続勤務が難しいと思えるような始末書提出となる問題を過去5年間に3回以上生じさせていないこと

 

こんな風に、継続雇用の適用に条件を付ける場合があります。

 

こうしたケースで、今までであれば、経過措置として、中小企業だと就業規則に定義するだけで良かったのですが、今後は労使協定が必要となるわけです。

 

あるいは、こうした条件を撤廃して、希望者全員を継続雇用すると定義する形でも問題はありません。

 

未対応のところは、早急に対応しておいてください。

おそらく、高年齢者雇用実態調査の際に、アンケートが行われ、その結果で、ハローワーク等から指導訪問というパターンがあると予想されます。

 

※ちなみに私は、労働条件に関する規制がないので、希望者全員を対象にして、定年前の労働条件を引き継がないと定義することをお勧めしています。

そちらで問題ない理由は、こちらをどうぞ。

 

 

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2011年

3月

28日

就業規則Q&A『セクハラ規程って必要ですか?』

【質問】

セクハラ規程って必要ですか?

 

【回答】

セクハラを自身がやらないことはもちろん、セクハラの防止自体が事業主の義務になっています。

 

【解説】

先日、就業規則を作成しているお客様から受けた質問です。

医療機関で、先生一人が男性、残り全員が女性…。

セクハラについて定義しても、先生がセクハラすることしか定義にならない…。

確かに…。

もちろん逆にスタッフから先生がセクハラを受ける可能性もあるんですけどね…。

 

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/danjokintou/kigyou01.html

 

上記リンクが厚生労働省がセクシュアルハラスメント対策に取り組む事業主に対して説明している資料です。

 

前述のような事業主だけが異性といったケースだとさすがに定義しづらいですが、義務ですから、そこまでの状況でなければ、いくら経営者が一番セクハラをしそうだったとしても、セクハラに関する防止が必要です。(ちなみに前述の先生はそんなことはありえない先生です。)

 

セクハラに関しては、ついつい忘れがちになってしまうものです。

 

定期的に、周知・案内をしていく必要があります。

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2011年

3月

25日

就業規則Q&A『常時10人に満たない事業所ですが、就業規則は作らなくて良いですよね?』

【質問】

常時10人に満たない事業所ですが、就業規則は作らなくて良いですよね?

 

【回答】

常時10名以上だと、労働基準法により就業規則作成の義務が生じます。つまり法律上は作成義務はありません。しかし、就業規則は作成義務があるから作るのではなくて、雇用関係において定めておかないといけないこと、きっちりとしたルールを定めるために作るものです。

 

作る義務はありませんが、作ったほうが労使双方のためになることは間違いありません。

 

【解説】

就業規則は、あいまいになりがちな労働条件を明確にしてくれるツールです。

あいまいなままのほうが良かった時代には、『私もわざわざ作らなくても良いですよ』と回答していました。

 

しかし、情報があふれるこの時代においては、労働者の権利主張も当然に高まってしまいます。

 

今は大丈夫でも、近い将来、今はあいまいにしておさまっていることもおさまらなくなってしまいます。

 

有給休暇も残業代も、10年前、20年前はもっと機能していなかったし、支払われていませんでした。

 

しかし、いまや正社員の有給休暇は多くの事業所で当たり前に機能し、残業代も問題視されたことから改善されている事業所が多いです。

 

特にここ数年の変化はインターネットの普及・一般化も手伝って加速してきています。

 

求められて対応するよりも、こちらから意思・意図を持ってルールを作っていかれることを是非お勧めします。

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2011年

3月

23日

就業規則Q&A『現在、うちでは有給休暇が機能していません。就業規則などで明確にすると有給休暇を与えなくてはならなくなるのではないでしょうか?』

【質問】

『現在、うちでは有給休暇が機能していません。就業規則などで明確にすると有給休暇を与えなくてはならなくなるのではないでしょうか?』

 

【回答】

おっしゃる通り、与えなくてはならなくなるケースが多く、与えるようにお勧めしています。

なぜなら、有給休暇の機能化だけを求められることを防ぐためです。

 

【解説】

というのも、有給休暇はもはや世間一般に当然の権利として認識されてきています。正社員だと当然ですし、パートタイマーの有給休暇も一般化しつつあります。

あいまいにして、放置しても、労働基準法上、当然に発生してしまっています。

後々、有給休暇の機能化だけを求められて認めざるを得なくなるくらいなら、就業規則の変更で生じる不利な変更や、昇給・賞与の調整と同時に行って、『有給休暇を取得できるようになること』と『それ以外の条件変更』を相殺していくほうが、雇用主にとって有利だからです。

 

『有給休暇を10日与える』

当たり前のことなのですが、今まで、暗黙で取得不能にしていた雇用主にとっては、0.5ヶ月分の昇給(人件費増)に該当します。

 

昇給額としてはかなり大きい額です。

 

単独で認めてしまうことは、交渉の駆け引きとしてはあまり上手ではありません。

しかし、単独で求められてしまえば、法律上そうなのですから、認めざるを得ません。

 

それなら、就業規則の改定により、一部、労働者にとって不利益な変更というものも出てきますから、その代償としてしまうほうが良いとは思いませんか?

 

あるいは、ちゃんと説明さえすれば、その年だけ昇給なしでも労働者の理解を得られるのではないでしょうか?

 

『有給休暇を取れるようにしてあげるから』

 

これが労働者にとって魅力と思ってもらえる期間は、もうあまり残されていません。

 

だからこそ、今のうちに、『あいまい』→『クリア』に変えておくべきなのです。

 

 

クリアなルールつくりのために、『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』作成体験セミナーを平成23年4月16日(土)に開催します。

 

ご関心をお持ちの方はこちらからどうぞ。

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2011年

3月

23日

平成23年4月16日『読める!わかる!就業規則』作成体験セミナー

珍しく告知です!

 

来月16日!

 

平成23年4月16日(土)に、

『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』

作成体験セミナーを開催いたします

ハートンホテル京都(烏丸御池)14:00開始

 

参加費用は無料です。(ひろせグループ経営者セミナーとして開催のため)

 

 

セミナーでお伝えしたい事は以下の内容です。

 

①労使間のルールを明確にして理解しよう。

 労使トラブル防止の最善策!あいまいさの良さの終焉!

 

②『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』の一部を作ってみよう。

 ほんの一部ですが、持ち帰ってすぐに使える項目をその場で作ってみます。

 

③就業規則作成、最新版、いまどきのポイント!

 現代の労使環境を踏まえて、大事な項目をピックアップして、解説をさせていただきます。

 

『誰でも読める!誰でもわかる!就業規則』

とにかく一度見てください。

 

目からウロコとはまさにこのことです。

 

経営者も労働者も読めない就業規則で、労働者を締め付けても、何のトラブル防止にもなりません。

 

労使がお互いにルールを理解して、納得して働いてもらってこそ、トラブルを防ぎ、従業員満足度も高まり、素晴らしい活躍をしてもらえるのです。

 

詳細はこちらをご覧ください。

 

なお、その場で実際に就業規則を作成するセミナー就業規則を作成される事業者様やその従業員の方には参加をご遠慮いただいております。

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2011年

3月

22日

就業規則の説明会

就業規則の説明会を開かせていただくことが結構あります。

 

いろんな説明会があります。

 

興味津々に聞かれる場合もあります。

 

びっくりするくらい無関心なケースもあります。

 

驚くほど敵対心をむき出しにしてくるケースもあります。

 

 

説明会を開くくらいですから、程度の大小はあっても、労働者側に不利益のある変更です。

 

あるいは、一見労働者側に不利に見える変更があったりします。

 

 

数年前の説明会ですが、事業所(医療機関)の希望で慶弔休暇を廃止、有給休暇を使用するようにという改定でした。

 

説明会は紛糾。

 

『そんなときくらい、何も考えずに休める労働環境があってもいいんじゃないか!』

 

とそこかしこから、女性職員の抗議の声…。

 

対応に苦慮していると…。

 

事業主から…。

 

『休みでええやん!医療の現場で一生懸命働いているんやし、そんなときも休みにくいなんて、確かにおかしいわ!』

 

え…。

 

おかげで場はおさまり、無事?慶弔休暇は継続。

 

良いんです。私はね。悪者でも。

 

にしても、びっくりしました。

 

 

ほんとにね。良いと思うんです。

 

こうした説明会にも顔を出さない事業主が多い中、その場に出て、みんなの意見を聞いて、一定の結論を出してくれるんですから。

 

素晴らしい事業主だと思います。

 

ただ、びっくりしましたねぇ…。

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2011年

3月

18日

就業規則作成のポイント14 『休憩時間』

休憩時間は法律により最低時間が定められています。

 

思ったよりも、監督書の調査でもちゃんと休憩が取れているかという点のチェックが入ります。

 

小規模事業所のパートタイマーなどは、本人の希望で、夕方の家事の時間を取りたいので、早く帰りたいがゆえに最低限の休憩時間しか欲しがらないといったケースもよく見られ、法律通りにすることを誰も喜ばないなどというケースも見られたりします。

 

法律を整理しますと…。

 

6時間を超えて8時間までの労働→45分以上の休憩

8時間を越える労働→60分以上の休憩

 

となっています。

 

ちなみに、当直勤務等で、労働時間が長くなる場合であっても、1労働であれば60分の休憩で足りることになります。

 

かつ、本来は休憩は一斉に与えなければならないというルールがあります。

 

ですから、決まった時間に全員が取得すると言うのが一般的です。もちろんサービス業で不都合がある場合には、労使協定の上、交替制により休憩を取る形が可能です。

 

また、休憩時間とするには、その時間帯に何かしらの事象が起こったとしても業務にあたる必要性がないことが条件であり、電話当番や仮眠なども、休憩とは呼べないものになってしまいます。

 

会社から制限をかけるとすれば、休憩時間後の業務に支障が出ない過ごし方を求める程度が限度となります。

 

就業規則としては、こうした要件を満たしておく必要があります。

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2011年

3月

17日

就業規則作成のポイント13 『始業・終業の時刻』

始業・終業の時刻というのも、労働条件においては重要な事項です。

 

さほど多くない一般的な仕事だったとしても、早朝だったり、深夜だったりすると、あまり働きたくないですよね?

 

あるいは、週40時間以上営業している事業所については、必然的にシフト制の勤務になってきます。

 

所定労働時間の項目で総枠を決めておいて、始業・終業の時刻の項目で具体的な勤務時間を決定するわけです。

 

就業規則を読むことによって、労働条件が明確になる必要があるわけです。

 

従って、複雑なシフト制による場合であっても、できるだけわかるように記載する必要があります。

 

複雑あるいは頻繁に変更が行われるような場合は、シフト表の掲示手段や掲示時期などを明確にしておくというのもひとつの手段です。

 

そのほか、変更・繰り上げ・繰り下げなどについての可能性についても、説明しておく必要があります。

 

また、始業時刻の定義をしておくのもここの項目です。

 

『始業時刻は業務開始時刻であり、始業時刻には業務を開始できるように準備しておくこと』

 

着替えの時間については、労基法上の賃金支給の有無についての問題は別として、始業時刻からの業務開始は、当たり前に求めてかまわないことです。

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2011年

3月

16日

就業規則作成のポイント12 『所定労働時間』

労働条件は、『働くべき時間数』『賃金』が確定して始めて確定します。

 

200,000円の給与だったとして、100時間の労働の場合と200時間の労働の場合については、全く価値が変わってきます。

 

ですから、所定労働時間、すなわち働くべき時間数の設定というのは、非常に重要になってきます。

 

また、時間数の設定についても、月給の対象労働時間数=所定労働時間数という一般的なケースの場合、その設定時間数を超えれば『時間外労働』となってしまいますので、どの程度の労働時間数を設定することが適切なのかを慎重に検討いただく必要があります。

 

これについては、単純な労働時間設定だったり、変形労働時間制だったり、様々な労働時間の組み方があります。

 

多くの事業所において、時間外手当の不足が生じている現状です。

 

時間外手当を削減するということではなく、不足の時間外手当を減らすために、うまく所定労働時間を設定する必要があります。

 

普通に土日祝にお盆やお正月を休んでしまえば、年間1920時間程度の所定労働時間になります。

変形労働時間制を導入すれば、最大年間2085時間ですから、年間165時間、月あたり13時間程度の所定労働時間を増やすことができます。

 

なお、変形労働時間制の場合や、シフト制の場合などは、表現しづらかったり、変更することが多かったりするケースも多いです。

 

その場合は、労使協定による、年間カレンダーによる、別添の勤務表によるなど、就業規則以外のもので補充的に表現する形が一般的です。

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2011年

3月

15日

就業規則作成のポイント11 『試用期間③』

試用期間の設定についての解説を続けます。

 

①試用期間の長さ

②本採用可否判定困難時の試用期間延長

③本採用否認の可能性の示唆

④試用期間における判断基準

⑤出勤日数の少ない社員の試用期間の取り扱い

 

②まで終わりましたので、今日は③ですね。

 

 

③本採用否認の可能性の示唆

 

『試用期間だけど形だけだから…』

こんな風に言ってしまうと、せっかくの試用期間が一切役に立たないことになってしまいます。

 

もし、試用期間終了後、本採用をしない可能性があるのであれば、本採用されない可能性があるということを明確に伝えておく必要があります。

 

試用期間というのはそういうものだったりはするのですが、人事担当者が良い格好をしようと、前述のようなことを言っていたりするケースもなくはありません。

 

例えば、『試験のようなことはありませんが、試用期間終了後に本採用をしなかったケースも2名ほどいらっしゃいます。』といった事実をお伝えすることができれば、変な脅しにもなりませんので、良いのではと思います。

 

 

④試用期間における判断基準

 

一般的な就業規則にない項目で、あったほうが良い項目がこの判断基準です。

 

本採用しないとなったときにトラブルにならないようにするには、労働者の納得性も大切です。

 

・事前にチェック項目・判断基準を明確に告げられていて、その項目・基準から本採用しないとなった場合

 

・試用期間終了後に、理由とともに本採用しないことを告げられた場合

 

どちらが納得がいくでしょう。

 

どこを見られているのかもわからない状態だと、試用期間終了時に、初めて自身の行為の問題点に気づくかもしれません。

 

それが少し気をつければ直ることだったり、言ってくれれば直したのにというようなことだと、労働者としては納得がいきません。

 

試用期間中に随時注意していくことも大切ですが、あらかじめ、就業規則上でも定義しておくことも大事です。

 

 

⑤出勤日数の少ない社員の試用期間の取り扱い

 

普通の会社だとありませんが、医療機関などでは、週に1回、あるいは2週に1回の勤務などというケースも存在します。

 

そうした場合は、試用期間3ヶ月と言っても、すぐに終わってしまいます。

 

従って、週の所定労働日数が少ない労働者がいる場合は、何回勤務するまでというような定め方もあります。

 

これも極端に長いと常識的にどうかということになりますが、全員同一期間で区切らないといけないという法律も存在しませんので、必要な期間を定めてあげてください。

 

 

3日間にわたって、就業規則上、試用期間について定めておくべき内容ということで説明してきました。

 

こうして細かく定めていても、対応しきれないケースもでてきます。

 

労使トラブルを防ぐ、重要な手段である『試用期間』です。十分に検討して制定してください。

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2011年

3月

14日

就業規則作成のポイント10 『試用期間②』

今日のブログテーマは先週金曜日に続いて『試用期間』です。

 

途中、予告していた通り、下記の内容について、解説を加えていこうと思います。

 

①試用期間の長さ

②本採用可否判定困難時の試用期間延長

③本採用否認の可能性の示唆

④試用期間における判断基準

⑤出勤日数の少ない社員の試用期間の取り扱い

 

①試用期間の長さ

試用期間の長さは自由に決めることができます。

 

以前、労働契約法が制定された際、6ヶ月という最長期間が議論されたことがありました。

 

社会通念上という考え方では、一応の参考になると思われます。

 

ただ、あまり長くなると、労働条件として悪くなってしまうので、労働者的には問題も生じてしまいます。

 

従って、3ヶ月程度が一般的な長さということにはなっているようです。

 

どれくらいが長さとして適当かということになりますが、試用期間の過ごし方次第というのが回答であり、同じ期間であっても過ごし方次第で効果は全く違ってしまいます。

 

なんとなく過ごしてしまえば、3ヶ月もあっという間です。

 

人事権を持つレベルの責任者が深く関わって、その労働者としっかりコミュニケーションを取っていくことで、期間がたとえ短くても、中身のある試用期間を過ごすことも可能です。

 

②本採用可否判定困難時の試用期間延長

 

あらかじめ定めていた試用期間を延長するわけですから、労働者にとってはかなりの不利益です。

 

従って、そんなことはしてはいけないと考える方も多いかと思います。

 

しかし、少し視点を変えてみると…。

 

今、決めるとすれば、本採用をしない労働者に対して、試用期間を延長することによって本採用の可能性が出てくるのであれば、試用期間の延長も決して悪い措置とは言えなくなってきます。

 

迷って採用しないという結論を出すのであれば、思い切って労働者に相談してみてください。

 

ただし、『今、結論を出すとすると、本採用しないことになってしまうのだが、これこれこういうところを直してもらえると、本採用も検討できる。試用期間を延ばしてみませんか?』といったスタンスを忘れないようにしてください。

 

まあまあ長くなったので、もう一日引っ張ります。 

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2011年

3月

11日

就業規則作成のポイント9 『試用期間①』

労使トラブルを防ぐための、最も大事な期間が試用期間だと考えています。

 

もちろん、問題となる労働者、あるいは経営者と合わない労働者は採用しなければ良いのですが、なかなか面接で判断ができることも限られます。

 

そう考えたときに、試用期間というのがとても重要になってきます。

 

もちろん、試用期間だから自由に解雇して良いわけではありません。

 

①法律上、解雇予告が不要とされている14日間

 

②あらかじめ定めている試用期間

 

③本採用後

 

これら段階により、解雇の正当性が認められるハードルが上っていきます。

 

そもそも、解雇などすることなく、継続して勤務してもらえることが労使双方にとって良いことです。

 

採用活動にも費用はかかりますし、何より、欲しい戦力を手に入れる機会が先延ばしになることは、経営者にとって大きな機会損失です。

 

ただ、明らかに合わないケースでは、早々に見切りをつけることも労使双方にとって良いことだったりします。

 

で、本題に戻りますが…。

 

そういうわけで、試用期間に、その社員としっかりと関わり、コミュニケーションを取ることが、結果的には、労使トラブル、雇用のミスマッチを防ぐ最も有効な手段ということになるわけです。

 

というわけで、しっかりと定めておくことがとても大事です。

 

①試用期間の長さ

②本採用可否判定困難時の試用期間延長

③本採用否認の可能性の示唆

④試用期間における判断基準

⑤出勤日数の少ない社員の試用期間の取り扱い

 

こうしたことをしっかり決めておきましょう。

 

個別の詳細は来週月曜日のブログにて。

 

 

 

左側に告知していますが、平成23年4月16日に 就業規則作成体験セミナー を企画しております。

誰でも読める!誰でもわかる!就業規則を実際にご覧いただける機会です。

無料セミナーですので、お気軽にご参加ください。

 

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2011年

3月

10日

就業規則作成のポイント8 『選考時、採用時の提出書類②』

採用時の提出書類で昨日は健康診断書について記載しました。

 

費用を本人負担で欲しければ、面接選考の段階でお願いするというのがポイントです。

※是非はここでは置いておきます…。

 

さて、今日は、未だに就業規則改定の依頼の際、古い就業規則でみかける『戸籍謄本、戸籍抄本』の類です。

 

現状、これについては、求めることは禁じられています。

 

採用にあたっての最低限以上の情報を求めているという取り扱いです。

 

ただし、採用するひとが偽名を使っていないか、住所が嘘でないかといったことは、リスク管理のためにも確認したいところです。

 

そのために現状でも住民票記載事項証明書の提出を求めることは問題とされていません。

 

逆に言えば、何の公的書類もないままに採用し、偽名・嘘の住所となると、もし、社内で犯罪行為を犯したとしても、それを追求して行くこともできなくなります。

 

少なくとも、いつ発行されたものか、原本かコピーかは譲歩しても、一応全員について提出を求めるべきかと思います。

 

これに加えて、特に現金を扱う職務や、高額の商品を取り扱う職務に就く者については、身元保証書や誓約書といったものを求めるケースも多いです。

 

身元保証書については、身元保証法なる法律に基づいていて、入社時に一度取るだけでは足りず、五年ごとの更新や、職務変更等の際に連絡をするなど、ちゃんとした手続きをしておかなくては、その効果も発揮できなくなります。

 

身元保証書を求めることに抵抗があれば、個人情報漏洩や問題行動をしないといった誓約書を提出してもらうケースもあります。そちらに、『何かあった場合は…』というスタンスで、連絡先を記載させるということも可能です。

 

犯罪行為は別として、何か事故があった場合に、その責任を労働者に全て負わせることは不可能です(私生活の疲労からくる居眠り運転の事故で商品に損失でも1/4程度まで)。

 

しかし、人間は見ていないと思うとやってしまう生き物です。

 

ちゃんとチェックしている、必要な責任を負わせるというスタンスを示しておくだけで、抑制効果がでる場合もあります。

 

 

左側に告知していますが、平成23年4月16日に就業規則作成体験セミナーを企画しております。

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2011年

3月

09日

就業規則作成のポイント7 『選考時、採用時の提出書類①』

採用の項目に移っていきます。

 

選考時、採用時の提出書類についても、就業規則に定めておけば、その都度迷うこともありませんし、『みんな提出しているんだ』という強制感も出てきます。

 

この中で…。

 

①健康診断書

雇い入れ時の健康診断は、労働安全衛生法により義務付けられています。

これは、表現が悪いかもしれませんが、使用前・使用後の考え方、つまりは、働く前の状況を記録しておくことによって、働いたことによってなんらかの異常が生じたのか、以前から異常があったのかを確認するためのものになります。

 

ただ、大企業でなければ、実際に行っているところはかなり少ないように感じます。

 

これについて、『3ヶ月以内の健康診断書があれば、それで足りる』と定義されていることから、その提出を求めて雇い入れ時の健康診断に変えようとされるケースも多いようです。

 

ただし…。

 

労働者の費用負担による健康診断書の提出を求めることができるのは、採用選考時に採否判定のために健康診断書を求めるケースのみです。

 

採用決定後、雇い入れ時の健康診断書を求めることは、本来事業主が法律の定めにより行うべき雇い入れ時の健康診断ですから、定期健康診断と同様、費用は事業主が持つのが通常の考え方になります。

 

上記のように労働者に負担してもらおうと思えば…。

 

①採用選考で必要

②その結果、たまたま健康診断書があるので、雇い入れ時の健康診断をそれに変える

 

という流れでないといけません。

 

だからといって採用するかどうかも全くわからない人に健康診断書の提出を求めることは、応募者が多いと、少々乱暴に映ります。

 

採用が濃厚になった人にだけ、最終面接の際に持参いただくという程度が適当だと思います。

 

個人的には、事業主としても、健康状態を最初に確認しておくことは、企業防衛の点からも大事だと思いますので、信頼できる医師に雇い入れ時の健康診断をしてもらうことをお勧めはいたします。

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2011年

3月

08日

就業規則作成のポイント6 『管理監督者・管理職』

組織として動いていくためには、最低限の指揮命令系統が必要になります。

 

管理監督者・管理職がいて、それが機能することで、組織として正常なわけです。

 

部下が上司の言うことを聞くのは当たり前。

 

なんですが、それもまた、社会一般の常識のレベルに過ぎません。

 

管理監督者・管理職の指示には原則従うことを就業規則に明記しておくことも、ある意味重要と言えます。

 

※あくまでも原則で良いかと…。管理監督者・管理職が誤った言動を行う可能性も十分にありますので…。さらにその上の上司に相談するなど、その場合の対処法なども記載してあげるとさらに良いでしょう。

 

また、管理監督者・管理職自身の心構えや振る舞いといった部分も重要です。

 

当然、ふさわしくない働きがあれば、解任、それに伴う管理職手当の不支給なども記載して、実際にそうなってしまった場合に対処しておきましょう。

 

ふさわしくない動きについて、詳細に定めておけば、より解任はしやすくなります。

 

ただ、あまりにそこが強くなりすぎると、全般的に感じの悪い就業規則が出来上がってしまいますので、そのあたりは全体のバランスを考える必要がありますね。

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2011年

3月

07日

就業規則作成のポイント5 『職務の範囲』

大企業ではあまり重要視されませんが、中小企業では明確に定義しておきたい事項です。

 

中小企業では、1人がいろいろな役割をしなくてはなりません。

 

掃除だって、専門の業者と契約しているわけでもありませんから、みんなで協力してやることになります。

 

しかし…。

 

『私は経理としてこちらに雇用されているのですから、掃除なんてできません。』

 

こういった主張の下、掃除を拒否する従業員なんかも出てきます。

 

大原則は、採用の際、面接までの段階で、

 

『中小企業なんで専門的な仕事だけじゃなく、掃除や雑務といったこともやってもらうことになります。』

 

とちゃんと説明しておくことが大切ですが、就業規則に明確に定義をして、その義務を発生させておくことも大切です。

 

例えば…

 

『職務の範囲は、会社として行うべき業務の全てとする。個々の業務はあくまでも主たる業務に過ぎず、顧客の満足・会社の正常な運営のために必要な場合には、主たる業務範囲を超えて業務を行うこと。』

 

といった形で定義しておくわけです。

 

ただし…。

 

上記のような定義をした場合、部門閉鎖によって整理解雇する場合などは、社内において他業務へ従事する可能性を探るという義務がより強くなってしまいます。

 

とはいえ、上記の定義をしなかったら、全くしなくて良いわけではありませんので、『会社が専門職として雇用契約書において本条の除外を明記した者を除き』といった除外文を入れて、かなり特殊な職種の採用時には除外しておくのもひとつの手段です。

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2011年

3月

04日

就業規則作成のポイント4 『強調しておきたいこと』

就業規則を作成していくにあたって、経営者として強調しておきたいことがあるはずです。

 

例えば、『守秘義務』であったり、『管理職としての振る舞い』であったり…。

 

もちろん、『服務規律』だったり『遵守事項』だったり『懲戒事由』だったりという項目に反映させていくことが必要です。

 

しかし、そうなってしまうと、多数ある項目のひとつとして埋もれてしまう状況になります。

 

もし、強調したい事項であれば、いわゆる就業規則の総則の部分に引っ張り出して、強調しておくことをお勧めします。

 

ポイント3で『遵守義務』について説明しました。

 

『就業規則を守らないといけない』ということについて、遵守義務を明確にしたわけです。

 

つまり、一番大切な大きな決め事を前面に押し出しました。

 

そして、その次の項目として、強調しておきたい遵守事項を並べておくのです。

 

そうすることで、他にも守るべき事項は当然ありますが、特に守ってもらわないといけないことについて強調できます。 

 

これも絶対にしないといけない内容ではありませんが、そうされておくことことをお勧めする内容になります。

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2011年

3月

03日

就業規則作成のポイント3 『遵守義務』

就業規則はその存在によって、その規則を守るべき義務が生じるものかと言うと、一般常識的、社会通念上に守るべきものとして成立するだけだったりします。

 

明確に就業規則の遵守義務を発生させるには、別途遵守義務を定義する必要があるわけです。

 

『社員は、この規則を守り、互いに協力し、助け合い、人格を尊重し、業務の円滑な運営及び組織の発展に努めなければならない。』

 

このように定義することで、本来当たり前かもしれない上記事項について、明確に遵守義務が発生するわけです。

 

逆に言えば、こうしたことについて、何も定義しなければ、遵守義務が明確でないことになります。

 

再確認の意味でも、最初に明確に定めておくことは、邪魔になることではありません。

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2011年

3月

03日

就業規則作成のポイント番外1 『提出義務』

就業規則は常時10名以上の労働者を雇用する場合に提出する義務があります。

 

この場合の『常時10名以上の労働者』の定義について、良くご質問を受けるので説明しておきます。

 

(1)労働者

あくまでも、労働者です。

個人事業主の同居の親族や法人の役員などは労働者とはなりません。

それに近しい人は、その労働者性から労働者かどうかを判断することになります。

つまり、出勤管理や賃金制度や権限などが、一般の労働者と同じであれば、労働者扱いとなるわけです。

労災保険の適用を受けることができるか(特別加入ではなく)というのがひとつの判断基準だと思います。

 

(2)場所単位

企業単位ではなく事業所単位で数えます。

つまり場所単位です。

ただし、場所単位ではかなり小さくなってしまう場合は、直近上位の事業所の一部とみなして一緒にして数えます。

企業全体で15名でも、本社8名、支社7名なら提出義務はないわけです。

労災保険の保険関係成立単位と考えるのが一番無難ですね。

 

(3)常時使用する

原則は在職者全員ということになりますが、出勤日数の少ない非常勤者の多い事業所ではその考え方だと異常に多くなってしまいます。

出勤日数が少ない方は、都度退職ということで考えて、実出勤者数で考えて良いと思います。

労働保険の申告書の常時使用する労働者数が近しい目安になる数字かと思います。

※厳密には違うわけですが…。

 

少々、微妙な内容です。

実際に迷われた際は、上記を頭に入れた上で、労働基準監督署にご相談ください。

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2011年

3月

02日

就業規則作成のポイント2 『適用範囲』

就業規則において、『適用範囲』の項目は非常に大切です。

 

適用範囲は、その名の通り、その就業規則が適用される人を限定する項目です。

 

『従業員全員』なのか、『正社員』なのか…。

 

当然、項目によって適用するしないも出てくると思いますが、そもそもの原則をここで定めておきます。

 

各項目において、特別の限定がない場合、適用範囲に含まれる人に対して、就業規則はその効力を発揮することになります。

 

ここで『正社員』と定義をしてしまうと、他にパートタイマーを雇用していれば、パートタイマー用の就業規則が存在しないとおかしくなります。

 

『従業員全員』と定義すると、パートタイマーを除外する項目については、『正従業員に対して』という前置きをしたり、『従業員(パートタイマーを除く)』などと前置きをすることになります。

 

この項目をどうするのが正しいということではなく、この項目で定めた内容に応じて、他の項目を定義していく必要が出てくると理解してください。

 

なお、従来は、全員を対象とした就業規則として定義しておき、除外する場合に前置きする形をお勧めしてきました。

 

しかし、最近、パートタイマーの雇用改善の流れの中、同一労働同一賃金という考え方が、パートタイム労働法にも規定されたこともあり、就業規則を別のものとし、服務規律などについても、区分けをしておくことをお勧めしています。

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2011年

2月

28日

就業規則作成のポイント1 『定義』

最初のポイントは『定義』です。

 

これから就業規則にさまざまな内容を規定していくわけです。

 

そこで、様々な用語が出てきます。

 

用語自体が法的な正確な意味を持っていれば、とやかく考える必要はありませんが、そうでなければ、明確に定義しておかなければなりません。

 

たとえば、『パートタイマー』という用語をひとつ取ってみても…。

 

おおよその定義としては、和訳の通り、『部分的な時間』働く人という意味があります。

 

しかし、実際の現場では、『時間給労働者』を指すことが多く、『フルタイムパート』というもはや何を言っているかわからないような言葉も生まれています。

 

『正社員』といった言葉も、辞令等で自身の職名を明確に伝えていれば定義は不要ですが、そうでなければ、誰を指すのか不明確になってしまいます。

 

定義をする際には、実態にあった内容で定義をすることがベストですが、実態自体が矛盾している場合、明確な定義をしなおす、あるいは、新たに明確な定義をするなどの措置が必要になります。

 

その場合、『月を単位として賃金を支給する者』『時間を単位として賃金を支給する者』といった、どう考えてもどちらに区分されるかが明確な区分けを利用されることをお勧めします。

 

ここの定義があいまいだったり誤ったりしていると、その後、権利を与える範囲が思わぬ範囲になってしまうことがあります。

 

雛形のままなんとなく…。

 

というのがとても危険な項目ですね。

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2011年

2月

28日

被扶養者資格の確認が、また行われるそうです。

今年も被扶養者資格の確認が行われるそうです。

 

昨年の実施で87,000人が被扶養者から省かれ、40億円の効果があったそうです。

 

と協会けんぽのホームページでその功績が称えられています。

 

それはさておき…。

 

協会けんぽの扶養はそうやってチェックが入るんですが…。

 

国民年金の第3号って全くチェックがありません。

 

結構、世の中にいらっしゃるんじゃないですかね?

 

収入がたくさんある、第3号被保険者。

 

それもさておき…。

 

 

今から、8年ほど前の話。

 

調査で社会保険に加入するべき人が加入していないケースで…。

 

『だんなから逃げてきていて、公的な届出をすれば、それで居場所がばれてしまうから。』

 

と対応すると…。

 

『本名でなくていいので、加入して。』

 

って依頼されました…。そりゃ記録が…。

 

 

もうひとつ。

 

とある社会保険未加入法人に、加入促進のはがきが届き…。

 

『すみません。法律なのはわかっていますが、保険料払えそうにないんですが…』

 

と連絡を入れてみた。

 

『じゃあ、どうせすぐ取り消しになるんで結構ですよ。』

 

との回答。強制加入?

 

 

今じゃ考えられない話ですね。

 

かなり関係のないお話でしたね。

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2011年

2月

25日

全労連のチラシをもらってみた…。

昨日、お客さんのところへの訪問の帰り、京建労がチラシを配っていました。

 

職業柄、積極的にもらいに行くと、同行しているスタッフに『そんなにティシュが欲しいですか?』と冷たい目で見られました…。

 

いや、そんなことはさておき、そのチラシの中身なんですが、労働組合なんで、基本的に労働者の権利を守る、賃上げ・雇用確保というスタンスになっています。

 

しかし、驚いたのは、中小企業者支援というのが要求のもうひとつの軸になっていたことです。

 

もちろん、それがない限り、賃上げも雇用確保も生まれませんから、当たり前のことなんですが、比較的仕事柄、反対側で話をすることが多いもので、すごく意外に感じました。

 

賃上げを実現して、会社がつぶれて雇用がなくなれば無意味なわけです。

 

雇用を増やして、会社がつぶれても無意味なわけです。

 

中小企業を支援することが、賃上げ・雇用確保への最短距離なのは間違いないことです。

 

国としても、国際競争力を上げるために、大企業を支援する政策が出てくるのは当たり前です。

 

現在の環境では、大企業はすべて海外に拠点を移してしまいます。

 

実際、大企業の会長がお話されているセミナーで、うちらは全部海外に持っていってるから関係ないだけど、雇用関係は中小企業は大変だろうなとはっきりおっしゃったのが記憶に残っています。

 

それでも企業の海外流出を抑え、税収を確保しないと、中小企業支援にまわしていける費用も捻出できない。

 

私なんかがいろいろ考えるよりも、もっといろいろ考えていらっしゃるのでしょうが、ほんとに難しい問題だなぁと実感していました。

 

労使が対決姿勢でないように、中小企業と労働組合も協力体制で進んでいければ、本当の意味での労働条件改善がスムーズに進んでいくのだろうなと考えたりしていました…。

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2011年

2月

24日

『有給休暇を取得しなかったことで、評価を上げることは問題がありますか?』

【質問】

有給休暇を取得しなかったことで、評価を上げることは問題がありますか?

 

【回答】

有給休暇に関しての、国・厚生労働省の考え方は『取得促進』です。取得を妨げることになる『買取』を禁じているのはそのせいです。

ですから、有給休暇を取得しなかったことで、評価を上げるということで、有給休暇の取得が妨げられるような環境であれば、好ましくないということにはなってしまいますね…。

ただ…。

 

【解説】

時効を迎えた有給休暇を買い取ることは、取得を妨げるわけではないので問題ないとされています。(個人的には、妨げると思うんですけど、良いと言ってくれてるから良しとしましょう。)

ですから、時効を迎えた有給休暇の数を評価してあげることは特に問題がないはずです。

 

そうなると、かなり遅れての評価にはなってしまいますが、そもそもの定義として成立していれば、退職時の有給休暇の一括請求にも対処できる形になります。

 

ご質問への回答としては、即時評価するのは問題があるが、時効を迎えて消えてしまう分を評価するということであれば問題ないということになります。

 

個人的には同じことのように思ったりもしますが、現状の通達等の内容からはそういうことになります。

 

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2011年

2月

23日

適正な人員数は?

経営者としては、人件費という費用について、できれば抑えたいのが本音です。

 

抑えた分だけ利益になるわけですから。

 

ただ、単純に抑えたいということではなく、『無駄な人件費』を抑えたいというのが真意です。

 

頑張ってくれる、利益に貢献してくれるのであれば、これ以上ない効率的な投資になるわけです。

 

で、今日のテーマ、適正な人員数ですが、医療機関、いわゆるクリニックでよく質問を受けます。

 

『うちぐらいの規模だと何人ぐらい雇うのが一般的ですか?』という感じの質問です。

 

もちろん、診療科目にもよります。一般的な話だと業種や職種ですね。

 

しかし、一番多く関係するのが、患者数です。これまた一般的な話だと業務量ということになります。

 

繁忙期と通常期の差が激しければ、どちらに照準を合わせるのかというところも大きなポイントになります。

 

繁忙期に合わせれば、残業が異常に多くなったりすることはありませんが、通常期に人がだぶつくことになります。

 

通常期に合わせれば、繁忙期にスタッフや社員に過剰な労働を課すことになってしまいます。

 

どちらが正しいか?

 

それに明確な答えはないと思います。

 

しかし、過剰な負荷をかけることはできれば避けたいですよね。

 

そう考えると、通常期にだぶつく人に何をしてもらえるのかを考えていくことが、最も建設的な考えということになるでしょう。

 

昨日もそんな話をしていて、いかにして余裕ができたスタッフに、その場のやらないと行けない仕事だけではなく、将来のためにやっておくべき仕事に手をつけてもらえるかというテーマになっていました。

 

そもそも、社員やスタッフと経営者では、リスクも違えばリターンも違う、意識は全く違います。

 

経営者目線では当たり前のことも社員やスタッフには、なかなかできないことだったりするものです。

 

社員やスタッフはさぼろうという意図ではなくても、できれば仕事は最小限で抑えたいと思っているケースが多く…。

 

そんな中、いろんなことをやってもらおうと思えば、その動機付けが最も重要になってきます。

 

給与面なのか、承認欲求なのか、経営参画の面白さなのか、個々の環境や性格も考えて対処する必要がありますね。

 

ちなみに、ごく一般的な診療所やクリニックでは、1日30名〜50名の患者さんだと、先生を除いて、午前中3名午後2名体制が多くとられています。

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2011年

2月

22日

年功序列と能力主義(賃金データを分析していて)

今、とある病院のスタッフ、とくに看護師さんの賃金データの分析をしています。

 

今まで金額の記載された賃金規程もなく、その場その場でベストを尽くして賃金決定されてきたのですが、矛盾もたくさん生じていて、まずは一度チェックしたいとのことでのご相談でした。

 

実際にデータを見てみると、その場その場で一生懸命考えて決定されたのでしょう。

一定レベルのルールというか法則を見受けられました。

 

データだけを見ていれば、そんなに変な状態にはなっていません。

 

ただ…。

 

その賃金傾向と、実際の経営者や人事担当者の方向性が合致しているのかが問題です。

 

たとえば…。

 

医療機関の資格職全般に言える特徴ですが、勤続年数の短さがあります。

 

ニーズの高い資格職だけに、職にあぶれることもありません。

職務内容も、看護師資格が必要な業務に限定されているケースが多いので、転職しても、比較的即戦力で働くことができます。

 

ですから、転職にリスクがありません。

 

ゆえに、全般的に勤続年数が短くなります。

 

ただ、そんな中でも、公的病院での勤務期間は比較的長い傾向にあります。

 

その違いは…。

 

賃金制度です。

 

もちろん、業務の質の部分もあるとは思いますが、公的病院の賃金制度は、公務員的ですから、年功序列がベースになっています。

 

長期勤続優遇で長くいればいるほど、待遇は良くなります。退職金制度もかなりのものがあります。長くいるほうが得なのですから、長く勤務して当然です。

 

逆に、一般的な病院や診療所は、流動的な人材を中途採用で確保していく必要もありますから、中途採用の条件を上げる必要があります。

 

年功序列賃金制度は、通常、当初の条件は低いものになりますから、中途採用において、労働条件を見比べられれば、他に見劣る条件となり不利になるのです。

 

ですから、払える賃金額は限度がありますから、結果的に、年功序列賃金制度ではない賃金制度になり、長期で在籍することに魅力を感じてもらえないという結果につながるのです。

 

それでも、長期勤続を願うなら、中途採用市場で不利になったとしても、長期勤続者を優遇する賃金制度にすること、それがわかる賃金制度•規程を作ることになります。

 

そして、働いている人からの紹介で人材を確保していくことができるようになれば、長期勤続を望んでいるとすれば、最も良い状況が生み出されることになります。

 

看護師さんの横のつながりってすごいですからね…。

 

もちろん、長期勤続を望んでいないのなら、その場の賃金を最大限に上げることが最適です。

 

賃金制度は、労働者に対して、何を求めているかのメッセージです。

 

どこにでも適応できる最高の賃金制度など存在しません。

その業界、職種、組織、経営者に合った賃金制度を採用することが、経営者として最も納得のいく結果を作り出してくれるのです。

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2011年

2月

21日

面接における質問事項について

以前、面接における質問事項についての記事を書きました。

 

採用活動の際に聞いてはいけないことは?的なQ&Aだったかと思います。

 

昨日、新規開業のお客様と面接の打ち合わせをしていて、そのあたりのお話もしていました。

 

もちろん、聞いてはいけないことなんで、聞いてはいけないんですが、かなり厳しいものがあります…。

 

一番不幸なのは、せっかく採用して、あるいはせっかく就職したのに、うまく行かずに退職してしまうことです。

 

採用活動にはお金もかかりますし、手間もかかります。

 

応募する側も、就職する側も、労力がかかります。

 

そんな中、応募、選考するわけです。

 

事業主は雇用する労働者が業務として行うことについて、全ての責任を負います。

 

その選考の際ですから、後悔のない採用をして欲しいと思います。

 

もちろん、相手を傷つけることは、あってはならないことですし、禁止されている質問は、全ての人にとって問題のある質問でなかったとしても、一部の人にとっては、聞かれたくない嫌な質問だったりするわけです。

 

しっかりと頭に入れていただいた上で、応募者に対して失礼のないように、かつ悔いのない採用活動をしてもらうことが、一番良いことだと思います。

 

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2011年

2月

18日

国民年金保険料の値下げ。

今、パソコンの電源が落ちました。

 

あとちょっとでブログ打ち終わるとこだったんですが…。

 

途中で保存って大切ですね…。

 

あと、こういうときにはノートパソコンの優位性を感じます。

ということでMacBookAirに変えての打ち直しです!

 

さて…。

 

平成23年度の国民年金保険料は値下げになりました。

 

国民年金保険料の値上げは決まっていることで、年間280円ずつ値上げされ、平成29年度には16,900円になることになっています。

 

ただ、毎年の額はそこに改定率を乗じることになっていて、今年も15,260円に改定率を乗じた結果、15,080円になったという結果です。

 

過去の推移をちょっと見てみましょう。

 

平成17年度:13,580円

平成18年度:13,860円(+280円)

平成19年度:14,140円(+280円)

平成20年度:14,410円(+270円)

平成21年度:14,660円(+250円)

平成22年度:15,100円(+440円)

平成23年度:15,080円(−20円)

 

去年、すごく上がってたんですね。

 

興味なかったんで全然知らなかったです…。

 

15,080円と言えば、厚生年金で190,000円の被保険者負担保険料に相当します。

 

国民年金だと本人の基礎年金が増えるだけです。

ですが、厚生年金だと基礎年金に加え、厚生年金も増えます。さらに配偶者の基礎年金まで増えるケースがあります。

※同額の事業主負担があります。

 

そう考えると、国民年金はかなりきつい制度のように見えます。

 

喜ぶような額ではないし、平均給与額が下がった結果としての減額なので、素直に喜べる環境ではありませんが、とりあえず、上がりすぎるよりは良いように、年金財政などを忘れて、単純に思います。

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2011年

2月

17日

『辞められると困る社員が、たびたび辞めると言ってきます…。』

【質問】

辞められると困る社員が、たびたび辞めると言ってきます。条件を良くしたり、言い分を聞いたりしながら引き止めていますが、どこまで要求されるか不安です。どうすれば良いでしょう?』

 

【回答】

①辞められると困りますか?困りますが、何とかなるのではありませんか?

②本当に辞める気があるのでしょうか?引き止められるのがわかってるのではありませんか?

 

【解説】

辞められると、業務が止まってしまう。

辞められると、業務が滞る。

辞められると、あの業務は誰もできない。

 

ただ、結構何とでもなるものです。

もちろん、多少の不都合はあるでしょうが、なんとかなるものです。

 

それよりも、そうした変に力を持った社員がいることのほうが問題です。

 

組織の中で一番権力を持っているのがその社員ということにでもなれば、それこそ問題です。

 

他の社員をも巻き込んだ大量退職をほのめかしたりしてくるとさらにやっかいです。

 

毅然とした態度で接することが大切です。

 

辞めて欲しくない社員を持つことは、とてもすばらしいことです。

しかし、辞められると困る社員を持つことは、あまり好ましくありません。

 

実際、辞めるとは言ってきていても、自分で自分が辞めるのを経営者が恐れていると思っているので、引き止められると確信して言ってきています。

 

もちろん、毅然とした態度で接することで、実際に退職することになるかもしれません。

 

しかし、先ほども説明したとおり、多少の不都合はあっても何とかなるものです。

 

ずっと、そうした脅しにおびえていることとどちらが良い状態なんでしょう?

 

 

ただ…。

 

前述の通り、辞められると困る社員を持つこと自体、あまり好ましくないわけです。

 

・一人しかできない業務を作らない。

・仕事を抱え込むことを良しとしない。

 

上記の2点が大切になります。

 

・誰にもできない業務をしている。

・多くの仕事を1人でこなしている。

 

言い換えれば、上記のような良い社員ということになってしまいます。

 

しかし、上記の2つを兼ね備えた社員というのは、自身の存在価値を高めるために、他者へ業務をゆずらないという傾向があります。

 

新人を多く辞めさせるタイプです。

 

もちろん、管理上、承認の意味合いで、存在を認めてあげることはなにより重要ですが、自分がいなくても何とでもなるという環境にしておくことは、異常な権利主張を抑えるためには有効となります。

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2011年

2月

16日

『残業の指示をしていないのに勝手に残って仕事している社員に残業代は必要ですか?』

【質問】

残業の指示をしていないのに勝手に残って仕事している社員に残業代は必要ですか?

 

【回答】

仮に、就業規則で『残業は指示があった場合を除き認めない』としていたとしても、残業しろとは一言も言っていなかったとしても、担当させている業務量が、通常の労働時間では処理できない量である場合、たとえ勝手に残業していたとしても、時間外手当の支払いが必要です。

 

【解説】

残業する場合、命令されてする場合と、自身で納期等を考えて行う場合と2パターンあると思われます。

工場のライン業務などは、命令されて行う以外、個人的な判断で残業することなどありえないでしょう。

また、営業職や企画職などは、命令されて残るケースなどなく、ほとんどの場合、自分で判断して残業を行うはずです。

 

質問のように、『残業の指示をしていないのに勝手に残っている社員への対処』という話では、残って何をしていたのかというのも、ポイントになります。

 

いつでも良い仕事をしていたのか、期限が迫った仕事をしていたのかというところで残業の必要性も判断されます。

 

要は、しなくて良い残業をしていたとすれば、残業代を払う必要はありませんし、しないといけない残業をしていたのなら、当たり前に残業代を払う必要があるのです。

 

ただ、その必要性は個々の主観、性格によっても変わってきます。

仕事の進め方もそうです。

前倒しでやる人、期限ギリギリでやる人とさまざまなわけです。

 

そうやって、明確な判断基準がない以上、指示なしであっても残業代を支払わなければならない可能性はおおいにあるわけです。

 

『指示なしだと支払わない』というスタイルは、リスクが大き過ぎるというのが回答です。

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2011年

2月

15日

採用活動の苦戦?

2010年12月の完全失業率4.9%、有効求人倍率0.57倍。

 

回復傾向にあるとはいえ、あまり求職者にとって良い状況とは言えないでしょう。

 

そんな中、お客様のお話を聞いていても、あるいは採用活動のお手伝いをしていても、あまり買い手市場という実感がない。

 

応募者が多くて面接するのが大変だなどということもない。

 

※ちなみに京都のハローワークは一時期解禁していた書類選考を禁じました。

 

良い人が応募してこないという愚痴から、応募自体が来ないという愚痴に変わっています。

 

じゃあ失業者はどこにいるんでしょうね…。

 

条件を上げれば状況は変わるのかもしれませんが、実態として、雇用する側も厳しい現実があります。

 

特に、特殊な資格をお持ちの方、看護師さん等を募集しても一切反応がなかったりします。

 

待つ身としては、つらい状況ではありますが、私の感覚では中小企業全般が採用活動で苦戦されている感じです。

 

これから4月に向けていろんなことが新しく動き出す時期です。

 

もうしばらく頑張ってみましょうね。

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2011年

2月

14日

2011年度、平成23年度、雇用保険保険料率はそのままですって。

先週の金曜日、厚生労働省より、2011年度、平成23年度の雇用保険料率についての発表がありました。

 

雇用保険料率は、その財政状況により改定されます。

 

私たちの立場で言えば、率が変わると仕事が増えますので、あまり歓迎されるものではありません。

 

しかし、無駄使いが問題視された以上、適正な保険料率を決定するというのは大切なことだと思います。

 

改めまして…。

 

一般の事業15.5/1000【事業主9.5/1000、労働者6/1000】

農林水産清酒等17.5/1000【事業主10.5/1000、労働者7/1000】

建設18.5/1000【事業主11.5/1000、労働者7/1000

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000125gf.html

 

失業者が多くても、そう簡単に上がるものでもないんですね。

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2011年

2月

10日

新型インフルエンザ?と対策規程(就業規則)、で、その後…。

京都ではインフルエンザが流行しています。

 

一昨年、いわゆる新型インフルエンザが世の中を騒がせました。

 

2009年5月頃だったかと思います。

 

脅威のウィルスということで…。

 

『感染者が出れば、社内に広まって、会社が機能しなくなってしまう。』

 

なんていうことで、危機管理というスタンスから、特別に対策規程を作ったり、就業規則を改訂したりなどしたわけです。

 

新型インフルエンザに本人が感染した場合。

同居者が新型インフルエンザに感染した場合。

居住地域で新型インフルエンザが大流行した場合。

 

本人の労務提供不能なら、債務不履行で賃金控除も当たり前ですが、家族が感染能力が高いウィルスを保持しているからと言って、その流行を恐れて出勤停止にする場合に、賃金を支払わないのがどうなのか、居住地域で流行っていたらどうなのかって感じですね。

 

で、今回、”新型”ではなくなったインフルエンザが流行って、感染し休む者が出てきてどうしましょうってことの相談です。

 

そもそも、いわゆる新型というのは、一時的な名前であって、最終的には○型と名前がつくわけです。

すなわち、対策に追われたインフルエンザも、同じウィルスであっても、今となっては普通のインフルエンザなのです。

 

本人→労務不能→賃金控除

同居人→労務可能→会社の都合→特別休暇(有給)

居住地域→外出禁止(保健所指示)→実質労務不能→賃金控除

 

ちなみに、私は、上記をベースに定めていました。

 

上記のルールの下、

『家族がインフルエンザになったがどうしたら良い?』

といった質問だったり。

 

本人の新型インフルエンザも特別休暇にしている会社で

『今回も特別休暇にしてくれるのか?』

という質問だったり。

 

答えとして、原則は特別扱いする必要はないと思われます。

風邪と一緒ですね。

 

定義の仕方にもよると思います。

『新型インフルエンザ』なのか…。

『感染力の強いウィルス性疾患』なのか…。

『○○地方において、公的機関からの外出禁止令が発令された疾患』なのか…。

 

今回、悩んだところは、どういう時に適用したいのかを、再度見直す良い機会になったのではないでしょうか?

 

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2011年

2月

09日

定期健康診断は、パートタイマーも含めて全員に受けさせないといけませんか?

【質問】

定期健康診断は、パートタイマーも含めて全員に受けさせないといけませんか?

 

【回答】

週の所定労働時間数が正社員の3/4以上のパートタイマーについては、健康診断を受けさせなければなりません。逆に言えば、3/4未満であれば、強制はされないということになります。

 

【解説】

根拠となるのは、平成5年12月11日基発第663号の行政通達だそうです。

 

1年以上の雇用が見込まれて、3/4以上勤務する者については、常時使用する労働者として取り扱われるわけです。

 

また1/2以上は健康診断を行うことが望ましいとされています。

 

定期健康診断は、労働安全衛生法で法律上の義務とされています。ただ、それ以前に、社員が健康に働けるように管理等を行うことは、安全配慮義務という形で、そもそも経営者に課せられています。

 

過労等の状況を、健康診断を行っておらずに見逃したとあっては、経営責任を問われるのです。

 

『健康診断を受けると、気にしてよけいに身体に悪い。』などと主張して健康診断を受けない社員はいませんか?

 

定期健康診断は義務であり、会社を守るためのものです。

 

義務であることを説明してもらって、必要な人、全員の受診を目指してください。

 

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2011年

2月

08日

全社禁煙にすることは問題ありませんか?

【質問】

全社禁煙にすることは問題ありませんか?

 

【回答】

現在のところ、全社禁煙になったことを、労働条件の低下ととらえて、裁判を起こしたという事例は聞いたことがありません。

ですから、明確に結論づけることはできませんが、賃貸物件であれば、そもそも建物内禁煙というケースもあるでしょう。

どちらかと言えば、会社ではなく、建物に付随してくる内容であり、人事異動や会社の移転で結果として禁煙になるケースもあります。

あまり気にしていただく必要はないと思われます。

 

そもそも、健康増進法により、受動喫煙について、会社は措置をおこなう努力義務があります。

それに従っておこなう以上、従わざるを得ないかと思います。

 

【解説】

私としては、喫煙者なんで、喫煙者の肩身の狭さもわかっていたりします。

 

まさか、喫煙者が、抵抗はしたとしても、訴えたりはしないはずです。

 

回答にも記載しましたが、全社禁煙かどうかを決めることすらできずに、建物内禁煙となってしまうケースがある以上、あまり気にする必要はないかと…。

 

では、禁じられたことによって、建物を出て喫煙できる場所まで行って吸う人間がでてきた時にどうするかという話ですが、別の小休憩と同レベルの時間であれば、気にする必要もありませんが、特別に長くなるようだと、対応が必要になると思われます。

 

喫煙に限らず、休憩時間ではない業務時間中の小休憩やおしゃべりと同配列で喫煙についても問題視していけば、おそらく喫煙者で文句を言う人はいないでしょう。

 

喫煙者は迫害になれてますし、建物内で吸えないのは、もはや世間一般の当たり前になってきていますからね…。

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2011年

2月

07日

協会けんぽの保険料率案が決定したそうです。

協会けんぽの平成23年3月からの保険料率案が決定したそうです。

 

http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/62207/20110201-171718.pdf

 

私とものように、他社の給与計算をやっていると、この都道府県ごとに違う保険料率というのは、うっとおしくて仕方ありません。

 

どこからか、『お前はやってないだろ!』という声が聞こえますが、そばで見ていてめんどくさそうに思います。

 

その他にも、自社で給与計算をしているお客様に、保険料額をお知らせしている関係で、協会けんぽの保険料率と厚生年金の保険料率の変更時期が違うことも、いかがなものかと首をかしげる次第です。

 

そんな愚痴はさておき、大きな差ではないものの、高齢者が多そうな地域が高めの料率となっていて、若年層が多そうな地域が低めの料率になっています。

 

それでいいのか、よくわかりませんが、とにかく、わかりにくいのは間違いないですね。

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2011年

2月

04日

新規開業時の求人募集

事務所として、お医者さんの新規開業のお手伝いをすることが多くあります。

 

新規開業時は、決めないといけないことが山のようにあって大忙しです。

 

今後の経営における重要なことを一気に短期間で決めていく必要があります。

 

そんな中、重要な事項である採用についても、おざなりになってしまいがちです。

 

 

面接というのは、雇う側にとって選考の場であるとともに、応募する側にとっても選別の場です。

 

面接の段階では、労使関係も存在しません。

 

雇用機会均等法などで一部の法規制は受けますが、採用するも自由、落とすも自由、応じるも自由、断るも自由です。

 

この段階で、雇う側としての本音を伝えておくことがいかに大事なのかということが案外わかられていません。

 

身だしなみなどはその最たるもので、面接時はおとなしい格好をしてきても、実際に勤務するときには豹変しているケースもあります。

 

面接の段階で、『普段も今日みたいな感じですか?爪や髪など、ご老人を相手にする仕事なので、おとなしいみだしなみでないと困るのですが、大丈夫ですか?』と確認しておけば、過度なみだしなみについては、注意指導することもできます。

 

労働条件についても、定額残業代や有給休暇の計画付与など、労働者にとって好ましくないとされていることは、面接段階で伝えておくことが非常に大切です。

 

•聞いていたこと

•聞いていなかったこと

 

この二つの差は大きいです。

 

納得と不満。

 

しぶしぶの納得だったかもしれませんが、不満にならないだけでも大きすぎる違いです。

 

 

こうしたことに限らず、採用時に気をつけることで、防ぐことができる、あるいは人間関係をよくすることができる手段は多数あります。

 

たかが採用、されど採用。

 

辞めさせることを悩む前に、辞めさせなくて良い人を採用したいですよね。

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2011年

2月

03日

就業規則の服務規律の項目の難しさ

就業規則を作っていて、服務規律の箇所については、いつも悩んでいます。

 

もともとは…。

 

きびしさありき。

 

何かあったときに、『ここに書いてある服務規律違反だから』と言える項目を並び上げてきました。

 

過去、数々の経営者のみなさんからの要望に応えるうちに、ボリュームも内容もかなり激しいものになっています。

 

しかし…。

 

それをみた労働者はどう思うでしょうか?

 

なかには、少々強烈に権力誇示するような内容も含まれていたりします…。

 

『反抗してはならない。』

 

確かにそうです。

 

経営上、事業に何かあって、責任を取るのは経営者です。

その代理行為をお願いしている相手に反抗されてはたまったものではありません。

 

しかし、何でもかんでも『反抗してはならない』では決してないはずです。

 

業務上の命令に対してだったり、経営上の方針に対してだったり、そこに反抗されては困りますが、よく見かける就業規則の服務規律規程では、最高権力者•絶対的指導者であるかごとく表記されているケースがあります。

 

就業規則は、労使間のあいまいで、将来のトラブルにつながる種を摘むことができる重要なツールです。

 

そこで、変な誤解を労働者に与えることは決して良いこととは言えません。

 

厳しくしておいて運用を緩めるということもひとつだったのですが、経営者と一部の労働者間の信頼関係が希薄になり、あいまいさがトラブルにつながることが多くなってきている現代においては、ちゃんと読んでもらって認識してもらって、明確にしておくことが大切です。

 

服務規律の言葉使い、意味にも気を配って、就業規則のせいで、労働者からの信頼を失わないように気をつけることが必要です。

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2011年

2月

02日

イラストの効果(誰でも読める!誰でもわかる!就業規則)

就業規則を読む気が起こらないというのは、経営者も労働者も感じていることでしょう。

 

別段、就業規則に限ったことではありませんが、読む気を起こさせるというのは、非常に大変な作業です。

 

そんなとき、イラストがひとつ入っているだけで、すごく雰囲気が変わります。

 

どんなに良い就業規則も読んでもらえなければ、宝の持ち腐れです。

 

もちろん、あるだけでも、いざというときには役立つものですが、周知の実態などにより、その役割を果たせなくなる可能性もあります。

 

読まない方が悪いと言ってしまえばそれまでですが、この時代、社員•スタッフの協力を得なければ、中小企業の経営は成り立ちません。

 

読む気が起こる就業規則で、労使間のもやもやをハッキリさせて、トラブルの種を摘み取っておきましょう。

 

もはや、寝た子が起きるのは時間の問題です。

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2011年

2月

01日

作って良かった就業規則!『家族手当』編

今日は家族手当のお話です。

 

家族手当は法律上、何の支払い義務もない手当です。

 

もともとの手当の支給根拠は、社員を家族と考える従来の雇用形態における、生計補助の意味合いが強いです。

 

仕事ができようができなかろうが、能力があろうがなかろうが、扶養家族がいれば支給するわけです。

 

成果主義賃金制度がもてはやされた時代に廃止が相次ぎ、年功序列賃金制度が見直されるなか再度見直されたと思いきや、子ども手当の支給で廃止が検討されている手当です。(笑)

 

最近、子ども手当の影響で検索される機会も多いようで、私のブログへの到達も多くなっているようです。

 

家族手当について、何故作っておいて良かったと感じるタイミングは、作る行程にあります。

 

多くの場合、昔からの慣習により、なんとなく払っているケースが多く、払いたい対象に払えていないケースも多いようです。

 

そもそも、扶養しているという概念は、何によって決定されるのか?

扶養控除申告書?

健康保険証?

世帯主?

 

扶養されるタイミング、扶養されなくなるタイミング?

 

曖昧になっているところが多いように見受けられます。

 

ちゃんとした風の就業規則でも曖昧になっているケースがあり、どうしたら良いですかと相談を受けることも多々あります。

 

都度、状況に適した回答はしていますが、対処療法ではなく、根本的に規程を見直す必要があるわけです。

 

支給用件に加えて、申請が遅れた場合、それが支給開始の遅れなのか、支給中止の遅れなのか。

どう対応するのかといったことも明快に決めておかないと、不公平、さらには不満につながってしまいます。

 

気になっている方、ドキッとした方は、この際に一度見直してみてください。

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2011年

1月

31日

賃金データの分析

今日は、賃金データの分析についてのご依頼に対してのインタビュー。

 

賃金というのは、労働条件の要です。

 

今日のお客様は、過去は鉛筆なめなめで給与を決定してこられたお客様。

 

ただ、特殊な資格職の中途採用で、前職の給与額を主張されて、適正な給与額を設定できなかったり、そのアンバランスさから、退職者が出てしまったり…。

 

給与の額自体に不満を持って退職するケースは案外少ないです。

 

他者に比べた自分の給与が少ないことに、不満を感じるのが人間です。

 

ちゃんとしたルールがないと、どうしても、そういった不均衡が生じてしまいます。

 

 

それにちゃんと向かい合おうとされる、今回のお客様、素晴らしいと思います。

 

不満を少しでも抑えられるように、賃金制度の改定までお付き合いさせていただきます。

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2011年

1月

28日

作ってて良かった就業規則!『退職金の支給対象は?』編

作ってて良かった就業規則!『退職金の支給対象は?』

 

今回、30年以上働いてきてくれたパートタイマーが退職することになりました。

さて、退職金をどうしようということになりました…。

 

(1)就業規則がないと…。

退職金の支給対象が正社員だけというようなことを定めている法律は存在しません。

 

パートタイマーには退職金は要らないものと思っているのは、経営者の勝手な思い込みです。

なかには、パートタイマーにもきっちりとした退職金を支給している会社もあるのです。

 

そもそも、退職金は支給義務のないものです。

逆に、自由にルールを決めて支給できるわけです。

だからこそ、ルールが決まっていないことで、労働者の期待権を発生させてしまうのです。

 

前に何年勤めた人がいくらもらっていたから、前に辞めたパートタイマーが何かしらもらっていたからなど、過去の実績が、最終的に、司法判断等外部が支給義務の有無を判定する際には影響してきてしまうわけです。

 

(2)就業規則があると

何より明確です。

 

退職金の支給は正社員のみとする。

パートタイマーには退職金を支給しない。

 

こうした表現があって、それが周知されていれば、当たり前に退職金の支給義務はありません。

 

過去に支給した実績があったとしても、就業規則の定義が前提にあるので、よほど複数回かつ毎回払われているようなことがなければ、前例からの支給義務というのも発生しません。

 

明確に定まっていないから、前出の期待権が生じるわけです。

 

決まっていることはちゃんと伝えておきましょう。

それが、誤解やぬかよろこびをさせないためにも大変重要です。

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2011年

1月

27日

作ってて良かった就業規則!『試用期間の判断基準』

作ってて良かった就業規則!

 

『試用期間の判断基準』編

 

新しく、従業員を採用しました。

思ったていたよりも、能力的にも、心構えや態度も良くありません。

 

3ヶ月間が経過した段階で、試用期間満了をもって、解雇することにしました。

 

(1)就業規則がないと…、あるいは就業規則が中途半端だと…。

解雇する従業員に対して、思いつくままに、良くないと思われる行動を指摘して、解雇する理由を並びあげることになります。

 

解雇通知をした場合、労働者側は、『解雇理由証明書』なる書類を、雇用者側に求めることができます。最近では、解雇した労働者が監督署に相談に行った場合、まずこれをもらってきなさいと指導している書類です。そちらに、そうした理由を並びあげるわけです。

 

ただ…。

 

解雇の正当性を主張する場合、問題のある言動を指摘して、改善期間を設け、その結果改善がみられないという段取りが必要になります。

 

しかし、多くの事業所では、試用期間満了時に解雇すべきかを検討するため、十分な注意・指導・改善期間が取られず終わることが多いのです。

 

(2)ちゃんとした就業規則があると…

試用期間中に何を見ているのか、どういった基準で判断するのかということを事前に明記してあります。

 

入社時点で就業規則を見せて理解してもらっていれば、少なくとも、その判断基準によって問題ありとなった場合は、本人としても了解済みなわけですから、解雇もスムーズに進みます。

 

『解雇理由通知書』についても、就業規則に書いてある基準に基づいて、ここはこれがダメ、ここはこういう問題点があるというスタンスで作成していけば、第三者が判断する場合でも、勢いや理由の後付けという捉え方をされにくく、納得性が高まります。

 

就業規則にこれらの規定があれば、試用期間中に自由に解雇していいというわけではありませんが、最初に『何を、どういった基準で見て判断しているのか?』という部分が明快になっていれば、トラブルにつながらないケースは多分にあるのです。

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2011年

1月

25日

就業規則を作成するタイミングは何時が良いのでしょう?

【質問】

就業規則を作成するタイミングは何時が良いのでしょう?

 

【回答】

一番良いのは、最初の従業員を雇用する前です。

すでに、従業員を雇用している場合は、今すぐです。

さらにきっかけとしては、従業員とのトラブルや相談事、決めないといけないことが出てきた場合です。

 

【回答】

あるひとつの処遇があったとします。

それが労働者にとって、あまり好ましくないことである場合…。

 

①事前に聞いていて理解して同意している。

この場合は、労働者は不満に感じません。

 

②全く聞いていない。あるいは逆の期待を持っている。

この場合は、労働者は不満に感じますし、裏切られたという感情すら覚えることになります。

 

つまり、処遇や条件自体も不満につながる可能性はありますが、それ以前に、そうした内容を事前に聞いていたか、納得していたかという点が、大きく影響することになります。

 

ですから、最初の従業員を採用する前がベストなのです。

誰も、労働条件が不明確なまま働くことにならないからです。

 

また、従業員を採用する前に作成しておくメリットがもう一つあります。

それは、意見書をお願いしやすいことです。

 

社会通念上問題ない内容であれば、会社が勝手に作って良い就業規則ですが、従業員代表の意見を聞かなければなりません。

この際、場合によっては、いろいろと意見されるケースが、最近増えています。

これも、採用する前に作成して、採用前に見せて説明しておいて採用すれば、意見も何も同意をしている状態ですから、自然に導入できるわけです。

 

入ってくる従業員も、これがここのルールなんだなと自然に受け入れることが可能なわけです。

 

 

すでに採用済みのところで言えば、現状として、就業規則が必要となるようなケースが生じれば、どうされているでしょう?

 

その場しのぎのその場対応をされているのではないでしょうか?

その対応が、意図しないかたちで結果的にルール化されてしまうことが多々あります。場合によっては、その都度ルールが違って、労働者にとって都合の良い事例ばかりを並べて、あの人はこんなことをしてもらっていたなどと主張されるケースもあります。

 

そのように意図しない内容のルールができるよりも、経営者の意図を反映させた就業規則を作っておいて、それに基づいて処遇を決定するほうが、どれほどわかりやすく楽になるでしょう?

 

もし、就業規則はまだ要らないと思っていらっしゃる場合は、逆に是非今すぐ作成されることをお勧めします。

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2011年

1月

24日

タイムカードを押さずにダラダラと話をしているパートタイマーがいます。タイムカード通りに給与計算をしているので、その時間も全て賃金が発生するのですがどう対処すれば良いでしょう?

【質問】

タイムカードを押さずにダラダラと話をしているパートタイマーがいます。タイムカード通りに給与計算をしているので、その時間も全て賃金が発生するのですがどう対処すれば良いでしょう?

 

【回答】

『だから、タイムカード通りに計算するのをやめて黙って減らしてしまおう。』というのは、採って欲しくない選択肢です。

ダラダラと残っていること自体、問題ですから、ちゃんと話をしておきましょう。ただし、スタッフにとっては、その時間が凄く大切な可能性があります。コミュニケーションの場になっていて、組織にとって良い効果が出ている可能性もゼロではありません。

頭ごなしに注意せず、いきなりから否定せずに、話を聞いてみましょう。

 

【解説】

何も説明もせずに、時間を減らしてしまうのは、無言のケンカをしているのと同じです。

もちろん気付かないケースもあるでしょうが、気付いたら、どうせタイムカード通りじゃないんだから、バタバタタイムカード押さなくていいわというような意見も出てきてしまいます。

 

時間を経営者目線で減らしてしまう場合も、ちゃんと減らすという事実を伝えてからにしてあげてください。

 

できれば、減らす前に、何故終わってからも長く残っているのかを確認することから始めて、その時間が本当に無駄なのか、別に問題があるのか、そのあたりも確認をしながら対処していきましょう。

 

繰り返すようですが、『頭ごなし』というのが一番…です。

向こうが、スタッフが戦闘態勢に入った時点でまとまるものもまとまらなくなってしまいます。

 

スタンスを『早く帰ってもらえるようにするためにはどうしたら良いのか?』というところに置けば、大きな問題にはならないはずです。

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2011年

1月

21日

高年齢雇用継続給付が廃止されると聞いたのですが、本当でしょうか?またいつ頃からでしょう?

【質問】

高年齢雇用継続給付が廃止されると聞いたのですが、本当でしょうか?またいつ頃からでしょう?

 

【回答】

平成19年1月9日に厚生労働省から発表された「労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会報告書」において、平成24年度までとして、平成25年度以降、段階的に廃止するものとして報告されています。

平成25年4月1日以降、65歳までの継続雇用が完全に義務化されます。ちょうどそのタイミングでもあり、政権交代等に関係なく、廃止が濃厚と言われています。

 

【解説】

高年齢雇用継続給付は、従来60歳定年、退職という形が常識だった時代に、65歳までの雇用を推進したい意向で作られた制度です。

賃金減額をした場合に、雇用保険によりその差額の一部を補填するという内容ですから、経営者にとっては、従来よりも少ない給与を支給しても、本人の手取り額が下がり過ぎないという利点がありました。

※当初、従来給与の60%に減額すると、従来給与の15%(支給額の25%)が給付されていました。現在は、従来給与の61%に減額すると従来給与の9.15%(支給額の15%)が給付されています。

在職老齢年金をうまく受給することとセットで、多くの会社や組織が利用してきました。

 

それが、65歳までの継続雇用義務化によって、役目を終えてなくなってしまうわけです。

 

ただ、前出の平成19年の第一報後、一向にどうなるかの方向性が示されません。

・すでに受け始めている人をどうするのか?(暫定措置の有無)

・支給率を変える可能性があるのか?

・65歳~70歳で別の制度ができるのか?

このあたりが不明確なため、正直なところ、今、高齢者の今後の賃金を検討していて、非常に困っています。

制度をあてにしていて、なくなりましたでは労働者も納得いきません。

早期に概要を確定・発表して欲しいものです。

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2011年

1月

19日

労働基準監督署の調査を受けることになりました。どういったことを確認されるのですか?

【質問】

労働基準監督署の調査を受けることになりました。どういったことを確認されるのですか?

 

【回答】

労働基準法及び関連する法律が守られているかどうかの確認です。一般的な調査の流れを解説でご説明します。

 

【解説】

①帳簿の確認

労働者名簿・出勤簿・賃金台帳の3帳簿を確認されます。

 

②出勤簿関係

労働時間把握義務の観点から、出勤簿で労働時間の把握が適切に行われているかが確認されます。

すなわち、労働時間の把握ができないような出勤簿であれば、是正の対象となるわけです。

時間外労働についても、正しくカウントできているかをかなり細かくチェックされます。1日8時間・週40時間ごとに、法律通りに細かくチェックされますので、多くのケースで、不足が生じてきます。

 

さらに、過労死・メンタルヘルス対策により、長時間労働防止の観点から、手当の適正な支給とは関係なく、単純に残業時間数月45時間以上、月80時間以上、月100時間以上の残業がある場合については、残業時間数の削減を指導されます。

 

③賃金台帳

まず、最低賃金が支払われているのかを確認されます。

次に、法律以上の時間外手当が払われているかが重要です。

単価を計算する場合の分子、分母それぞれが適正であるか。

算入していない手当があるような場合は、当然に指摘を受けることになります。

時間給者への月額支給の手当なども、単価計算からもれることが多いです。

 

また、管理監督者への残業代についてもここでチェックされます。

もし、管理監督者で残業代を払っていない人がいれば、その人の待遇等の実態についてのインタビューがあって、適切でなければ残業代の支給を指示されます。

 

④就業規則・協定等

10人以上雇用している事業所では就業規則を。

法定時間外労働のある事業所では36協定を。

変形労働時間制等、協定が必要な制度を導入していれば、その協定を。

それぞれ、作成しているか、提出しているかについて確認されます。

 

⑤定期健康診断

定期健康診断についても、思っている以上に確実に確認されます。

正社員の3/4以上勤務者については、例外は認められません。

 

⑥年次有給休暇

年次有給休暇についても、その管理状況と運用状況を確認されます。

 

その他、これらのチェックの中で出てきた疑問点は全てチェックされます。

 

これが基本的な調整の流れです。

 

自社が完璧だと思っている経営者ほど、手痛い是正勧告を受ける傾向にあります。

 

調査に関して、不安がある場合は、当方を含め、一度専門家にご相談ください。

調査前のご相談をお勧めいたします。

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2011年

1月

18日

労働基準監督署の調査の通知が来てしまいました。どうすれば良いでしょう?

【質問】

労働基準監督署の調査の通知が来てしまいました。どうすれば良いでしょう?

 

【回答】

主として、日々の労務管理において、労働基準法違反がないかをチェックされます。

ただし、あくまでも、労働基準法に対してどうかという判断です。

どんなに、労働者が満足していて傍目にも良い待遇であっても、労働基準法上は問題があれば是正指導を受けることになります。

普段から、労働基準法を意識して、労働条件を決定していくことが一番の対策です。

 

【解説】

労働基準監督署の調査は、場合によっては厳しいものとなります。

不払があれば、賃金の支払いを命じられますし、労使双方が望んでいないようなことも、場合によっては強制されます。

早く帰りたいパートタイマーの休憩や、定期健康診断の強制は、その代表的な例です。

ただ、最近感じているのは、これを良い機会だと捉えることも1つだと思っています。

現状、なんとかすり抜けても、最終的に、労働者から訴えられることになれば、さらに大きな金銭的・精神的負担が生じます。

これを機会に、問題点や課題を明確にして、必要な対策は施しておくことが、結果的に経営者のためになるはずです。

 

不安な方は、まずは、当方を含め、専門家にご相談ください。

場合によっては、説明の仕方や考え方で、誤解を生じさせないこともできるかもしれません。

 

明日は、具体的にどんな調査が行われるかご紹介します。

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2011年

1月

17日

見えない労務関係のリスクを考える。

労務関係のリスクと言って、何が思い浮かぶでしょう?

 

『労働者から訴えられるかもしれない。』

『労働基準監督署の調査で、是正勧告を受けるかもしれない。』

『労働者がやる気をなくして、業績が下がるかもしれない。』

 

これらは間違いなく、労務関係のリスクです。

 

 

 

では、具体的にどういった部分がそこにつながっていくのかを、考えたことがあるでしょうか?

 

労務関係のリスクは、多くの場合、即時性のリスクではないため、

 

『気にはなっているが、具体的に対策をしていない。』

 

というケースがほとんどです。

 

『○○を××していないから、労働者から訴えられるかもしれない。』

 

というところまで具体的に考えているだけでも珍しいことです。

 

そうなると、気にはなっていても、見えていないのと同じです。

 

 

 

しかし、放置しておいて良いかと言えば違います。

 

不払残業代については、金銭的にも多い額の支払いにつながります。

労使トラブルは、労使双方の精神的な負担も大きいものです。

やる気をなくさせることの実害は、計りしれません。

 

労務関係のリスクと言えば、従来は、労働基準監督署対策が一般的でした。

 

しかし、本当に怖いのは、労働者の権利主張が強くなったことでの労使間トラブルであり、労働者のモチベーション低下が引き起こす業績不振なのです。

 

 

では、どうしておけば良いのか?

 

人間が定期健康診断を受けるように、労務関係も、定期的に健康診断を受けておく必要があります。

 

5年前には、ほとんど機能していなかったパートタイマーの有給休暇も、現在ではかなり一般的になってきました。

10年前には、精神疾患による休職者もほとんどみかけませんでした。

 

時代の流れとともに常識も変わって行きます。

 

自社のルールのどこに問題があり、どうしたリスクにつながるのか?

 

一度、チェックされてはいかがですか?

 

 

もちろん、当方でもお手伝いは可能です。

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2011年

1月

14日

就業規則作成届に意見書の添付は絶対ですか?反対意見が書かれていたらどうなりますか?

【質問】

就業規則作成届に意見書の添付は絶対ですか?反対意見が書かれていたらどうなりますか?

 

【回答】

意見書の添付は絶対です。

ただし、就業規則は事業主が作成するものですから、社会通念上問題がなく、合理的であれば、反対意見があったとしても成立します。

意見書がもらえなかった場合でも、従業員代表意見書添付不能理由書といった、意見書がもらえなかったことを説明する文書とともに提出すれば問題ありません。

 

【解説】

就業規則の提出は10名以上の従業員を雇用する事業所においては、法律上の義務です。

しかし、場合によっては意見書を記載・押印してもらえないこともあるでしょう。

だから、監督署に提出しない、あるいは監督署が受け取らないということでは、法律の義務を果たせなくなってしまいます。

従って、意見書の添付は、原則絶対ではあるものの、回答の通り、添付できない旨の理由書の提出で代行が可能です。

反対意見についても、あくまでも意見として取り扱われます。

 

ただし…。

そんな状況の中、反対意見だったり、意見書に署名・押印がもらえないような状況で、就業規則の完成を強行することが、果たして組織にとってどうなのかという問題点もあります。

反対意見に対して、あるいは、意見書をもらえないことに対して、真摯に向き合い対応することで、不満を少しでも解消していくことが大切です。

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2011年

1月

13日

スタッフみんなでお掃除

今日は、久々に医療機関のスタッフ意識改革についてです。

 

昨日、とある医院において、みんなでお掃除をしました。

 

ってどこにでもある話なんですが…。

 

 

その医院さん、古き良き診療所と言えば良いですが、いまどきのきれいなクリニックとは正反対のクリニックです。

 

スタッフと先生のコミュニケーションも、お世辞にも良質あるいは多いとは言えない環境です。

 

それで、今回、時間を改めて作って、みんなでお掃除をするという機会を設けました。

 

単なる掃除です。

 

季節外れの大掃除です。

 

しかし、今回は、患者さんに快適にすごしてもらうためにはどうすれば良いのかということを事前に考える機会を作って、その意見をもとにみんなでお掃除をしました。

 

第三者である私たちがいたからかもしれません。

 

でも、今回のお掃除(模様替えと言ってもいいかもしれません。)、大変大きな収穫がありました。

 

やっているうちに、みなさん本気で取り組んでいってくれました。

 

きっと、普通に大掃除としてやっても、こんな風に盛り上がらなかったと思います。

 

目的を『患者さんに快適に過ごしてもらえる』というところに定めて、それに向けて、考える時間を作って、業務の延長ではなく、別に時間を作って行ったことで、やらされる大掃除ではなく、『患者さんに快適に過ごしてもらえる』ようにするための取り組みとして行うことができたのです。

 

その中で、一緒に同じ目標を持って行うことで、いつもよりは良好なコミュニケーションが取れたようにも思います。

 

キーワードは、『あらためて』です。

 

業務の中ですきまを見つけて、あるいは、普段からそういったことを考えていて欲しいという要望もあると思います。

 

しかし、先生とスタッフで、意識の違いがあるのは当然です。

 

その差を埋める手段として『あらためて』が役に立ってくれます。

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2011年

1月

12日

年間休日数の平均・目安ってどれくらいでしょう?

【質問】

年間休日数の平均ってどれくらいでしょう?

 

【回答】

多い会社:125日~130日

週休二日:120日前後

隔週週休二日:105日

くらいになってきます。

 

もちろん、1日の労働時間にもよりますので、単純な判断はできませんが、上記が目安になります。

 

【解説】

普通に、土曜日と日曜日と祝日を休むと、おおよそ、120日弱の休みになります。

それに最低限の大みそかと三が日あたりを加えれば、120日前後になります。

 

ここにお盆休みも数日取れば125日に届く数字、さらにゴールデンウィークの飛び石も休みにすれば130日になってきますが、休みが多い会社になればなるほど、計画的年次有給休暇の付与制度などを利用しているケースが多く、年間休日という表記上は120日前後になっているケースが多いです。

 

ちなみに105日というのは、260日の出勤となり、

260日×8時間=2080時間<2085.714時間=365日÷7日×40時間

の通り、1年単位の変形労働時間制によって、1日8時間働いてもらう場合の最大出勤日数で、中小企業の求人票でよく見かけます。

 

逆に言えば、105日より休日が少なくて、1日8時間労働だとすると、年間の労働時間数が多過ぎることになります。

 

それ以上の労働時間は全て時間外労働として計算されることになりますので、時間外手当の支給がなければ、常に不払いが生じていることになってしまいます。

 

そもそも時間外労働が予定されている労働条件というのも…なのですが、不払が生じると金銭負担も生じてきます。

 

ご注意いただければと思います。

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2011年

1月

11日

パートタイマーの雇用条件が変わります。有給休暇はどのように取り扱えば良いでしょう?

【質問】

パートタイマーの雇用条件が変わります。有給休暇はどのように取り扱えば良いでしょう?

 

【回答】

原則として、以下の取り扱いです。

年次有給休暇の発生日数→発生日における雇用条件に基づく

年次有給休暇取得日の処遇→取得日の雇用条件に基づく

 

【解説】

ここではわかりやすいように、定年退職者について考えてみましょう。

 

定年退職前は、雇用条件が週5日で、給与も高かったはずです。

その後、再雇用時に週3日で、低い労働条件での雇用契約となった場合にどうなるかということです。

 

パートタイマーの雇用条件が変わった場合と同様、雇用契約が実態として継続する以上、有給休暇の日数は引き継ぐことになります。

 

その引き継いだ有給休暇ですが、定年退職前の1日分と、定年退職後の1日分は、金額的にも大きな違いがあります。

 

『定年退職前の条件で発生した有給休暇なんだから、従来の条件の1日分の賃金をくれても良いんじゃないの?』

 

という話も出てきてもおかしくありません。

 

ただ、前出の通り、あくまでも、取得日現在の雇用条件で判断しますから、結果的に、同じ有給休暇1日も、雇用条件が変わる前と、変わった後で取得する場合、全く価値が変わってしまうわけです。

 

出勤日数が変わった場合には、比例付与の対象となって、有給休暇の付与日数が変わることもあります。

この場合も、算定期間の多くを週5日勤務で働いていようと、最終的な付与日において、比例付与の対象となる場合には、3/5.2を乗じた日数の付与となります。

 

損得を考えれば、様々な意見もありますが、一定のルールがなければ、運用もままなりません。法律上のルールがあることは、ある意味楽なことだとも言えますね。

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2011年

1月

07日

『2011年1月から16歳未満が控除対象扶養親族でなくなりますが、給与計算上の注意点を教えてください。』

【質問】

2011年1月から16歳未満が控除対象扶養親族でなくなりますが、給与計算上の注意点を教えてください。

 

【回答】

扶養親族がいる場合は、その人数に応じて源泉徴収税額表を見たり税計算します。

2011年・平成23年から、16歳未満の扶養親族を除いた控除対象扶養親族という言葉が定義されています。

 

給与計算時の税計算は、この控除対象扶養親族数によって計算されるため、昨年までの給与計算時に扶養親族としてカウントしていた16歳未満の扶養親族を除いて計算しないと、誤った税額が計算されてしまいます。

 

平成8年1月2日以降に生まれた方がその対象となります。

 

給与計算ソフトを利用されている場合は各ソフトが対応してくれる可能性が高く、問題が生じないと思われますが、税額表にて算出している場合や、エクセル等のソフトによって計算している場合などは、扶養親族数(控除対象扶養親族数)の見直しを行わないと、徴収不足となり、年末調整時の税額不足徴収につながりますので、必ずチェックしてください。

 

手順は、解説にて。

 

【解説】

①扶養親族のうち、平成8年1月2日以降に生まれた人をチェックする。

②該当する扶養親族がいる場合は、昨年税計算していたときの扶養親族数から該当する人数分減らす。

 

これだけのことです。

 

なお、特定扶養親族の範囲も高校生が対象外となる変更がありますが、普段の税計算時には考慮する必要がないので、対応は不要です。

 

税額表や計算式にも変更はありません。

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2011年

1月

06日

休職している社員が医師の勤務可能という診断書を持って出社してきました。が、数日働いて再度休み始めました。この場合、休職期間は中断させても良いでしょうか?

【質問】

休職している社員が、医師の勤務可能という診断書を持って出社してきました。が、数日働いて再度休み始めました。この場合、休職期間は中断させても良いでしょうか?

 

【回答】

休職制度自体、法律上、制定義務のない制度です。

ですから、法律が何かを強制することもありません。

経営者が自由に決めることが可能です。

ただし、休職期間満了=退職となるケースが多く、あまりに理不尽な内容だと社会通念上おかしいという話になります。

 

今回のようなケースでは、就業規則においてどのように定義されているかというのがポイントです。

 

しかし、実態としては、古い就業規則ではそこまで定義されていないケースが多いようです。

 

【解説】

定義がなされていない場合は、どのようにすれば良いでしょう?

 

こうした取り決めのないケースでは、通常、どのような判断がなされるかというところを考えていくことになります。

 

休職制度は、私傷病で休んだ社員を、『労働義務についての債務不履行』ということで即時契約解除せずに猶予期間を設けるものです。

 

設けられた猶予期間の長さは、通常、会社が待てる限界の長さが設定されるはずです。

 

質問の例だと、数日働いた期間を復帰として取り扱うと、また、休職期間が振り出しに戻ってしまい、結果的に、会社が思っている期間よりも長い期間の休暇を与えなくてはならなくなります。

それは少々酷な話ではないでしょうか?

 

就業規則に定義がないと、一方的に押しきることは難しいかもしれませんが、少なくとも、数日の出勤だけで振り出しに戻すということは避けることができるはずです。

 

大切なのは、他の意図を働かせないことです。

辞めさせたいというような感情が強く出てしまうと問題が出てきます。

 

定義がない以上、判断基準は、第三者が見たときの納得性です。

 

もちろん、その場その場でこうしたことを思案・検討・決定しないといけないのは大変です。就業規則できっちり定義して労使で共有しておくことが一番大切です。

 

こうしたケースは精神疾患で生じてきます。

確実に増えてきている中、対応が必要です。

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2011年

1月

05日

現在、本採用に向けての新人の研修期間中です。ただ、不安を感じています。どうすればいいでしょう?

【質問】

現在、本採用に向けての新人の研修期間中です。ただ、不安を感じています。どうすればいいでしょう?

 

【回答】

まずは、不安の内容を伝えましょう。

 

伝えないで我慢して本採用する必要もなければ、伝えずにいきなり本採用否認というのも失礼な話です。

 

研修期間ということであれば、本採用を決定していない試用期間とは、少しニュアンスは違いますが、正式採用後とはやはり違います。

 

これはいつでもそうですが、不安を感じた『言動』を指摘して、人格否定にならないように、不安を伝えてあげてください。

 

【解説】

・言葉使いがきたない。

・笑顔がない。

・休みがち。

・権利主張が強い。

・空気を読めない。

 

業務上の未熟さは当り前です。

働いていく中で、雇用者が指導していくものです。

 

しかし、上記のような本質的な性格的なものは、なかなか改善できるものではありません。

 

本採用してしまえば、それも受け入れて指導していく必要もありますが、面接時の判断ミス・ミスマッチということでやり直せるなら、お互いにとって悪くないことなはずです。

 

試用期間や研修中に不安に感じたことは正直に確認して、改善する気があるのかを確認していきましょう。

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河原 義徳

経営コンサルタント

特定社会保険労務士

所属 ひろせ税理士法人

〒602-8155

京都府京都市上京区主税町827

電 話:075-801-6332

FAX:075-801-7372

e-mail:hirose@igyoukeiei.com

ひろせグループ

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http://www.hiroses.co.jp/

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過去のセミナー

今回の京都商工会議所

主催セミナーのテーマは…

中小企業の採用活動!

平成22年11月26日(金)

13時30分~

(15時45分終了予定)

京都商工会議所2階教室

(京都市中京区烏丸夷川上る)

平成22年11月26日(金)に開催される、京都商工会議所の人事労務サポートセミナーに講師として参加させていただくことになりました。

参加費無料とのことです。 

お申込みは下記チラシを印刷いただきファックスいただくか、お問い合わせ・ご質問から、参加希望の旨をご連絡ください。折り返し、ご連絡を差し上げます。

ご案内チラシ・申込書
人事労務サポートセミナー(20101126).pdf
PDFファイル 27.3 KB
残業代不払請求対策セミナー0722

平成22年7月22日(木)に開催される、京都商工会議所の人事労務サポートセミナーに講師として参加させていただきました。

関係ホームページ

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