『あなたの仕事は何ですか?』
少々、漠然とした質問です。
無床診療所、クリニックや医院でこの質問を行う際の目的は、先生の理念を語ってもらうことです。
先生の職業は医者です。
ですが、おそらくは、医療を通じて地域社会に貢献するといった(すみません、ベタな例で)、大きな使命を持って診療をなされていると思います。
ちょっと漠然とした質問なので、私からお話しますねと先生からお話いただきたいのです。
これはいわゆる、レンガ積み職人の話です。
3人のレンガを積んでいる職人に『何をしているのか?』と尋ねたときに、
『レンガを積んでいる』
『壁を作っている』
『大聖堂を造っている』
同じ事をしていても、意識・認識の違いで、仕事の質もやりかたも変わってくるということを表した寓話です。
先生が語る大聖堂を聞いて、レンガを積んでいたスタッフのみなさんが、せめて壁を作る意識で働いてもらうことができたら、あーしろ、こーしろと注意指導するよりも、間違いなく良い効果が出るはずです。
受付さんは、レンガを積む意識だと受付をしていればそれで仕事をしていることになりますが、壁を作っている意識だと、気持ちの良い応対をするということが仕事になったり、医療機関に足が遠のかないような工夫をするというのも仕事になったり、あるいは快適に待ち時間をすごしてもらうというのも仕事になったりします。
スタッフのみなさんは、意識が低いのではなく、そういった風に考えるという思考回路が働いていないだけなのです。
先生がスイッチを押してあげてください。
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