先生のクリニックでは、何人のスタッフが働いていますか?
多過ぎたり、少な過ぎたりしていないですか?
と、言われてもわからないですよね。
アンケートを行ったところ、想像通り、スタッフ数は患者数に比例します。
患者さんへの応対が大変になって増員するという事なのだと思います。
今日の題名が、増患・集患と適正人員ということですが、一見関係ないように見えるかもしれません。
しかし、増患・集患を考える際に、実は大きなポイントになっているのです。
もちろん、患者さんを呼ぶ口コミの主たる対象は先生です。
しかし、思ったより、スタッフの影響も大きいのです。
あの人がいるから、あの人と楽しく話ができるから。
こんな理由で来てくれる患者さんもいらっしゃいます。
患者アンケートの来院理由でも多くの場合、上位に出てくることになります。
余裕なく、バタバタと忙しくしているスタッフさんは、なかなか患者さんのことまで気がまわりません。
そうなると、そうした口コミは起きなくなります。
と言って、余分に配置したからと言って、スタッフさんが、増患・集患を意識して、患者さんとコミュニケーションを取ってくれるかというと、それはまた別の話ですね。
また経営上のことを考えれば、スタッフは少人数で密度濃く働いてもらったほうが、人件費は抑えられるのです。
どっちにしたらええねん!
こんな声が聞こえてきそうですが、まとめると以下の通り。
(1)少し多い…困難だが効果が高い
スタッフに余裕がありますので、先生がコミュニケーションを取りきれない部分をお任せするなど、単なる受付事務の範囲を超えた活躍を期待できます。
しかし、何も言わなければさぼるのが人間です。
患者さんとコミュニケーションを深めること、信頼を得ることの喜びを体験させてあげながら、自分からそのように動いてくれるように教育していくことが必要です。
困難ではありますが、こうしたスタッフが育つと、先生が診れる患者数も増えることになり、待ち時間も減ります。しかし、コミュニケーションは充実しているというとても強い体制が出来上がります。
(2)少し少ない…あくまでも受付・事務の代行
余裕がないので、余分なことはできません。もしかすると、忙しさのあまり、笑顔も出ていないかもしれません。
こうなると、患者さんの評判は、先生のみが作ることになります。
高名な先生やとてもコミュニケーション能力の高い先生なら、この形でも全く問題なく患者さんを増やしていけます。
しかし、先生の時間は限られていますので、どこかで限界がやってきます。
つまり、先生のお仕事のうち、どこまでを他者に任せるのかというところです。
他者に任せる範囲が多くなるということは、より高いレベルのお仕事を任せることにつながります。
当然、先生自身のレベルの意識では行ってもらえないので、相応の教育が必要になります。またその教育も指示・命令で行えるタイプの業務ではないケースがほとんどです。
しかし、そこを超えなければ、一定以上の成長は見込めない。
何故なら、先生の時間も1日24時間だから。
難しい選択ですし、その時々での事情によって答えは当然変わります。
成長のステージと先生の方針で選んでいく必要がありますね。
ちなみに、一般的な内科診療所で、1日の患者さんが30~40名くらいのクリニックで、午前中は受付2名・看護師1名、午後は受付1名・診療補助兼受付1名くらいのイメージが平均のようです。
ここからどの段階で増やすのか…。
先生がスタッフにどこまでのお仕事を任せるのかというところで思案してみてください。
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