まずは、昨日、お忙しい中、アリコジャパン京都四条AC主催のセミナーにご参加いただき、ありがとうございました。
また、こうした機会・準備をいただいたアリコジャパンのみなさん、あらためて、ありがとうございました。
詳細は、アンケートの内容など確認させていただき、報告させていただきます。
さて、今日は、1人医師医療法人の承継時の雇用契約というテーマ。
うちの職員に聞かれて回答した都合もあって、少しコアなテーマです。
しかし、思ったよりもよく質問されます。
親子承継、第三者承継に関わらず、当たり前に雇用契約も承継されます。
承継を理由とした解雇や労働条件の引き下げは一切認められないわけです。
ただ、親子承継にせよ、第三者承継にせよ、後から来た先生が、何十年とそこで働いてきたスタッフを雇用するという、なんともやりづらい環境が出来上がることが多いのも事実です。
新しい理事長先生の言うことを聞いてくれれば良いのですが、
『今までうちはこうやってやってきてます!そんなことはできません!』
などと、誰が経営者なのかわからないような発言をするスタッフも出てきます。
新しく変わることに、多くの人は抵抗を示します。
それが、何十年とやってきたことなら、なおさらです。
雇用契約を承継しないといけない以上、まずは今のメンバーで、新しい医院を作り上げていこうとするスタンスは大切です。
ただ、前述のような発言や、新しい理事長先生の経営方針に従わないことは許されるものではありません。
承継時に、解雇や労働条件を下げることは許されませんが、経営方針を変えることが許されないわけではありません。
承継時は、前出のようなスタッフさんでも、多少の変化がありうることは理解されています。
まさしく逃してはいけない『いい機会』なのです。
経営方針・スタンスを明確に伝え、今までなかった就業規則を制定し、経営方針・スタンスに従わないことがあれば(院長に従わないことがあればではなく)、適宜注意・指導して、改善が見られなければ労働条件を下げたり、解雇したりという可能性があることを宣言する機会なのです。
ここを逃せば、だらだらと流れていくことになります。
古株のスタッフに言いたい放題、やりたい放題されて、高い給与を払う。我慢ならなくなって、『明日から来なくていい!』と言ってしまい、解雇予告手当や慰謝料を請求されるといったやりきれない状況を作らないためにも、大事なタイミングなのです。
もちろん、そうしたスタッフを協力的なスタッフに変えていくのも、理事長先生のお仕事です。
実は注意指導しても、一定レベルまで成長した人間はなかなか変われません。
なぜなら、『他人は変えられない』から。
それでも、自分で変わろうと思ってもらえるような気づきを与えようという努力をしていくことが、結果的に、万一変わってもらえなかった場合に、残念ながら解雇をしてしまった場合などには、解雇の正当性が認められる要素になります。
コメントをお書きください