ニュースや新聞・インターネット上の記事で、正社員としての就職が難しく、かつ、正社員と言っても、賞与や定期昇給がない。
これはいけない!
みたいな記事を良く見かける。
反面、面接の立ち会いや、自社の面接をしていて思うのだが、実際正社員の募集をすると、とんでもなく、たくさんの応募者が応募してくる。
でも…。
正直、欲しい人材がいない。
中小企業の多くは、現状、そんなに調子が良いわけではない。
だからこそ、優秀な人材が欲しい。
でも、欲しい人材がいないのである。
誰でも良い作業員的な求人は、時代の流れとともになくなってきている。
判断が必要な業務だからこそ、人が携わる価値がある。
冒頭に掲げたようなニュースを読めば、会社・経営者は、不安定かつ低賃金で労働者を酷使するような印象を与えている。
しかし、思ったほど、経営者は給料を抑えたいとは思っていない。
ちゃんと働いてくれる、雇用してメリットがあると感じる人には、相応に報いたいと思っている。
しかし、期待して採用しても、ごく当たり前に社会人として身につけておくべきことができていなかったり、指示されたことをその通りにすることしかできなかったりするので、期待を裏切られる。
そうなっても、簡単に解雇はできない、残業代は払わないといけない。
そうなるので、とりあえず低賃金で雇用するわけである。昇給も約束しないし、賞与も約束しない。
もちろん、悪徳な会社もある。
しかし、昔に比べて、増えたのだろうか?
私の感覚では、中小企業の経営者の意識は、寛容になってきているように思う。
前出のような期待を裏切られたと感じてしまう社員もやむなしと思っているからこそ、条件を下げているのである。
稼げる社員を会社・経営者は手放しません。
そして稼げる社員は、転職時も困りません。
不当な扱いを受けている人は、もちろん存在してしまっているでしょう。
でも、年齢に応じた経験や知識・技能・管理能力がなくて一般社員としてしか採用できない人であれば、若い管理職も使いづらいでしょう。
封筒の書き方、メール文章の作り方、挨拶の仕方、仕事の心構え、コミュニケーションの取り方、こういったことが全く身に付いていない30歳を採用するなら、未知の魅力がある新卒を採用したいでしょう。
もちろん、やり直すチャンスは必要です。
政策の中で、以前再チャレンジという表現がありました。
実際、180°の職種転向で、再チャレンジとして仕事を探す人もいます。
でも、やはり、それまで、どのように仕事をしてきたのかはにじみ出てきます。
即戦力を求める求人では採用されないでしょうが、とにかく有能な人材が欲しいと思っている経営者の目には必ず止まります。
面接において、受ける会社のホームページも見てこない、その業界のことについても調べてこない。
それで、昇給・賞与を要求するほうがおかしいと思うのですが…。
何の実績もなければ、元気と熱意。
それだけでも採用されるし、必要とされていくと思います。
もちろん、繰り返すようですが、悪質な会社がないと言っているわけではありませんし、非正規の方を責めているわけではありません。
しかし、うちの部門を受けに来るなら、私のホームページやブログぐらい見てきて欲しいし、twitterのフォローぐらいして欲しいなぁと思ったりします。
欲張りですかね?
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