医療機関の広告宣伝というと、医療法において広告規制があることから、その手法、内容が限られてきます。
そんな中、タウンページだったり、駅看板だったり、ホームページだったり、地図だったり…。
費用対効果として適正なのか、よくわからないままに継続されているケースが多いでしょう。
今日は、医療機関の広告宣伝をそのステージ別に考えていくことにします。
【開院時】
初日からにぎわうような、好条件での開業は除いて、通常のケースですと、最も広告宣伝を積極的に行うべき時期です。
一番資金繰りが厳しい時期ではありますが、医療機械を一つ我慢してでも、費用対効果が少し悪いものでも、広告宣伝は多いにこしたことはありません。
なぜなら、どんなに良い先生で、どんなに良い設備で、どんなにきれいでも、開業したことを知ってもらわなければ、一度来院してくれなければ、その良さをわかってもらえません。
医療機関を探しているときなら別ですが、様々な情報が氾濫していることもあって、情報は素通りしていきます。それでも知ってもらわないといけないわけですから、少しでも露出が多いほうが良いわけです。
【その後】
患者さんが集まってきたら、診療圏のみなさんに自院の存在が認知されてきたら、今度は患者さんからの口コミが増患・集患のポイントになってきます。
つまり、認知度を上げるために行ってきた広告宣伝は、引き上げることも選択肢に入ってくるわけです。
もちろん、看板作製費や登録料など、初期にかけたコストがもったいないような気がしますが、十分に認知されれば、広告宣伝の目的は、認知からブランド力のアピールに変わってくるわけです。
患者さんというのは、微妙な生き物(失礼)で、待ち時間が長くなるので混んでいる医療機関も嫌がりますが、やはりガラガラの経営状況が良くなさそうな医療機関も信頼できなさそうで嫌がるものです。
ですから、自分の行っている医療機関が、目立つところにきれいな看板を出していたり、充実したホームページを持っていたりすると、関係ないのに誇らしげになったりするものです。
それがブランド力です。
【一度全ての広告宣伝物を確認してください。】
広告宣伝費をじっと眺めて、あるいは契約更新の書類を眺めて悩んでおられるような場合は、まずは、その広告宣伝物を一度見に行ってください。
そして、その効果について検証してみてください。
意外に見づらいものだったり、目立たなかったり…。
人通りが少なかったり、他院の中に埋もれていたり…。
認知度を上げるための広告宣伝は、認知度が上がりきれば、その費用対効果は落ちています。
新患さんが目に見えて少なくなってきたら、その広告宣伝は役割を終えているのです。
もちろん、必要な広告宣伝もありますから、全て不要とは言いませんが、そのステージにおいて、何が重要なのかというところを再認識した上で、見直しをしてみられてはいかがですか?
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