昨日、監督署の調査報告に行った際に、パンフレットをごっそりともらってきました。
その中で、目立って多かったのが『こころの健康づくり』に関するもの。
・こころの健康づくり事例集
・事業場が進める心の兼好づくりの活動を支援します(中災防)
・派遣労働者のためのこころの健康気づきのヒント集
・こころの健康気づきのヒント集
・職場における心の健康づくり
・心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き
それぞれが、それなりの冊子になっていました。
それだけ、メンタルヘルスに厚生労働省が力を入れようとしていることは間違いないでしょう。
メンタルヘルスにおいて、重要とされている4つのケアという言葉があります。
・セルフケア(労働者自身)
・ラインによるケア(管理監督者による)
・事業場内産業保健スタッフ等によるケア(産業医・衛生管理者による)
・事業場外資源によるケア(外部の機関・専門家による)
どれも大切なことですが、それらを行うにあたって、最も知っておくべきことは、『誰にでも起きうること』だという知識・情報です。
昔ほど、本人が弱いからという一言で片づけられることはなくなりましたが、それでも、個々の知識が十分かというと、なかなかそういうわけにはいきません。
また、過敏になり過ぎても、本来行われるべき注意・指導ができなくなってしまいます。
なかなか、自身や親しい人、身の回りの人がそうならない限り、真剣に知識を取り入れようとすることはなく、気づいたときには、すでに取り返しのつかないところまで進んでしまっていたということがほとんどなのです。
職場に起因する精神疾患の多くは、職場のストレスによるものです。
ストレスを感じるということは、レベルの差は個々にあったとしても、逃げようとせず、良い結果を生み出そうとしていることの証明でもあります。
超えられないハードルの高さも、個々によって違うでしょう。
でも、超えようとする意思を持っているからこそ、超えられないハードルに思い悩むのです。
結果を承認できなければ、行動を承認し、行動を承認できなければ、その意思を承認する。
精神疾患に陥ってしまう前なら、意思が残っている段階なら、周囲が、『頑張ってるね』『大変だね』とほめなくとも、事実を承認してあげるだけで、自分を否定せずに済む可能性があります。
これが全てではありません。
そもそも、異常に気付くためには、相応のコミュニケーションが普段からなされていることが必要です。
パワハラやセクハラで、精神疾患に追いやるのはもってのほかですが、職場を原因とした精神疾患を出さないという以前に、大事な労働者が、精神疾患で苦しまないために、助け合える職場を作っていくのは、経営者としての大きな責任でもあると思います。
『元気があれば何でもできる』
こころの元気が会社を良くするのだと思います。
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