先週金曜日、労使トラブルに関する相談が連続しました。
共に、話を聞いていると、そんな人にはいて欲しくないなぁと思うような方です。
では、そういった人は、どこにいても必要のない人なのでしょうか?
そう、今日のテーマ、生粋の悪人なのでしょうか?
今回のケースでは、共に、おそらくは基礎能力の高い、賢い方です。
しかも、それをご自身が認識されています。
過去の職歴だったり、経歴だったりが、そうした自信につながっているのでしょう。
それが、今回の片方のケースでは、周囲にかなりの迷惑をかける存在になっていらっしゃいます。
他人のせいにしたり、誰かをいじめたり、顧客に対して失礼な態度を取ってみたり…。
解雇要件として、事実を並びあげても、片側(経営者)の意見しか聞いてはいないものの、ある程度第三者判断でやむを得ないかなと思ってしまうほどの迷惑ぶりです。
ただ、ご本人としては、そんな状態ではなく、自分が正しいと思っていらっしゃるようで、解雇通知を行えば、100%争いが生じる環境です。
そんな状況まで来ているので、今回のケースは少しでも穏やかな結論が出るように導くだけなのですが、では、どうしてこのような状態になったのかというところを考えてみようと思うのです。
ご本人が周囲に迷惑をかけている行動は、ご本人の中では正当化されています。
あるいは、ご自身の正当性・優位性を証明するための行動です。
自分の優位性を証明するために、他人を否定する。
自分の正当性を証明するために、他人を悪く言う。
注意をすれば、自己の正当性を否定されることになるために、過剰に反応する。
つまり、一生懸命、自己の正当性・優位性を証明しようとしているだけなのです。
では、なぜ、そうする必要があったかを考えてみると…。
もちろん、ご本人の自己顕示欲が強すぎたのかもしれませんが、経営者・周囲のプラスのストローク(好意的関わり・承認)が少なかったのではないでしょうか?
誰でも同じだけのプラスのストロークで満足できるわけではありません。
大食いの人がいるように、人よりも多くのプラスのストロークを必要とする人も存在します。
プラスのストローク不足は、過度な自己アピールにつながります。もっと見せつけないといけない、まだ認めてもらえない、もっとアピールしないといけない。
でも、アピール自体は十分にやっている。では、周りを落としてめて差を見せつけなければならない…。
プラスのストロークに満たされていたら、こうした過度な自己アピールはなくなるはずです。
防げたのか防げなかったのかは今となってはわかりません。
ただ、プラスのストロークが、もし不足していたと感じるのであれば、改善の余地があります…。
それだけで全てが上手くいくわけでもなく、気をつけていたら今回のトラブルが防げていたとも限りませんが、プラスのストロークの大切さを再認識する良いきっかけになりました。
難しいですけどね…。
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