【質問】
社員の様子がおかしい。どうも鬱の傾向があるようです。業務をさせないようにしても良いでしょうか?
【回答】
良いですよ。
社員のみなさんには、事業主の代理行為をお願いしているわけです。当然、社員が行った行為に対しては、経営者が責任を取らなくてはなりません。
ゆえに、社員が行ったことに責任を取れないと感じられる状況があれば、業務を行わせないことは自由です。
しかし、経営者の独断と偏見で行ってしまうと、全く問題のない社員を強制的に休ませることまで認められてしまいます。
業務を行わせないことが、第三者的にも相当と思わせる理由があることも必要です。
【解説】
回答で説明した通り、業務をさせないこと自体は全く問題ありません。
明らかにミスをしたりお客様に迷惑をかけることが確実な社員に、そのまま仕事をさせないといけないという法律の強制をしたとすると、その結果について、国が保障しないといけなくなりますよね。
当然、業務をさせないことは問題ないということになります。
ただ、当たり前にその権限が経営者にあると言ってしまうと、好き嫌いといった独断と偏見で業務をさせないことで、退職へ追い込んで行ったりというような、あってはならないことが起きかねません。
『安心して業務を任せることができない。』
このような結論にいたったことが、第三者が判断してもそうであるような状況でなければ、こうした業務をさせないことの大義名分である、『労務の提供ができない状況』であることが覆ってしまいます。
とりあえず、医師の診断を受けてきてほしいというところから始めて、そもそも、こうした話になっていったきっかけとなった事実があると思いますので、そうした事実について、きっちり整理しておくことが大切です。
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