【質問】
パートタイマー、アルバイト、臨時社員、契約社員?言葉の定義はどうなっているのですか?
【回答】
正式な定義はないと言って良いでしょう。それだけに、就業規則等で使用する場合は、言葉の定義から始めるべきです。
また、こうした呼称ではなく、給与制度や契約期間の有無、労働時間の長さなど、他の明確な違いで切り分けておくほうが、本来は無難だと言えます。
【解説】
まずは一般的な解釈からです。
・パートタイマー
『パート=部分的』という意味から、フルタイム勤務に対し、労働時間が短い者を指すというのが本来の意味のようです。
しかしながら、各企業においては、『時間給で働く家計補助的に働く女性』を意味して呼んでいるケースが多く見られます。この場合、本来のパートという意味合いはなくなり、労働時間についてはフルタイムであるケースも多く見られます。
・アルバイト
『アルバイト=副業』という意味から、主たる仕事がある人の副業というのが本来の意味です。
従って、まさしく副業であるケースや学生さん(本分は学業)が、そう呼ばれることが多くなっています。
ただ、主婦のパートタイマーだって、本業は主婦業と言えなくもなく、明確な切り分けは難しく、勝手なイメージで切り分けられているのが実態です。
あと、パートは常態として雇用、アルバイトは臨時で雇用という分け方をしているケースも見かけます。
・契約社員、臨時社員
月給制で正社員っぽいが、賞与や退職金が正社員と同じでなく、雇用契約期間に定めがある(1年更新など)方を、こう呼んでいるケースが多いです。
これについては、『本来は…』的な話もなく、勝手な呼び名だったりします。
・嘱託社員、顧問
定年退職後の再雇用者を指すケースがほとんどです。
・正社員
月給制で雇用契約期間に定めがなく、賞与や退職金も支給対象となる、最も会社とのつながりが深い人たちというのが、一般的な定義です。ただ、これもまた単なるイメージであり、雇用契約期間に定めがない人を正社員と呼ぶと定義すれば、時間給制正社員というものも普通に成立したりします。
とまあ、かなりいい加減な話です。
切り分けるなら、呼称ではなく、
・給与制度(年俸制・月給制・時間給制)
・雇用契約期間の有無
・労働時間の長さ
これら、労働条件としてはっきりしているものの組み合わせで切り分けることが、トラブルを回避できるより明確な切り分けと言えます。
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