パートタイマーの雇用条件が変わります。有給休暇はどのように取り扱えば良いでしょう?

【質問】

パートタイマーの雇用条件が変わります。有給休暇はどのように取り扱えば良いでしょう?

 

【回答】

原則として、以下の取り扱いです。

年次有給休暇の発生日数→発生日における雇用条件に基づく

年次有給休暇取得日の処遇→取得日の雇用条件に基づく

 

【解説】

ここではわかりやすいように、定年退職者について考えてみましょう。

 

定年退職前は、雇用条件が週5日で、給与も高かったはずです。

その後、再雇用時に週3日で、低い労働条件での雇用契約となった場合にどうなるかということです。

 

パートタイマーの雇用条件が変わった場合と同様、雇用契約が実態として継続する以上、有給休暇の日数は引き継ぐことになります。

 

その引き継いだ有給休暇ですが、定年退職前の1日分と、定年退職後の1日分は、金額的にも大きな違いがあります。

 

『定年退職前の条件で発生した有給休暇なんだから、従来の条件の1日分の賃金をくれても良いんじゃないの?』

 

という話も出てきてもおかしくありません。

 

ただ、前出の通り、あくまでも、取得日現在の雇用条件で判断しますから、結果的に、同じ有給休暇1日も、雇用条件が変わる前と、変わった後で取得する場合、全く価値が変わってしまうわけです。

 

出勤日数が変わった場合には、比例付与の対象となって、有給休暇の付与日数が変わることもあります。

この場合も、算定期間の多くを週5日勤務で働いていようと、最終的な付与日において、比例付与の対象となる場合には、3/5.2を乗じた日数の付与となります。

 

損得を考えれば、様々な意見もありますが、一定のルールがなければ、運用もままなりません。法律上のルールがあることは、ある意味楽なことだとも言えますね。

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